知ってほしい ページ12
今、車の中で大好きな人と二人きり。
JN「何にやにやしてんの」
「先生、運転上手。」
JN「もう…笑」
ずっとこの時間が続けばいい。
私と先生だけの世界がずっと、ずっと。
JN「家、どの辺？」
「えっとね〜、右に行って…」
ふと横を見ると運転する真剣な顔の先生。
本当にかっこいい。
「…」
JN「A？」
「あのさ、先生はさ。」
好きな人、できたことある？
なんて、言えるわけないじゃん。
JN「先生がどうした？」
「す、好きなお菓子ある？」
JN「あー、先生は梅のグミ好きだよ」
違う、違うの先生。
こんなこと聞きたかった訳じゃなくて。
ぐるぐる考えてると、もううちの前。
JN「ご両親心配してない？」
「あ〜、私、親いないから笑」
と、笑ってみせると先生はハッとした後申し訳なさそうな顔になっちゃった。
そっか、まだ知らされてなかったんだ。
JN「そうだったんだ、ごめんね、まだ知らなくて」
「いやいや、先生にそんな顔させたくて言ったわけじゃないのに笑」
そんな顔、させたかったんじゃないよ、先生
やっぱり私は面倒かな、言わなきゃ良かったかな。
「じゃあね、ありがとう！また明日」
JN「あ、うん。また明日ね」
やだ。先生。まだ一緒にいたいよ。
行かないで、空っぽの心を先生で満たして。
JN「それと、A、」
「…へ？」
JN「何かあったら、いつでも先生に話して。
先生のとこにおいで。」
ああ〜もう。ほんと、そういうとこだよね。
「うん、ありがとう笑」
どんどん小さくなっていく先生の車を見ながらこれからの未来に少しだけ、期待してもいいかななんて思ってる。
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作者名：なじゅん^._.^ | 作成日時：2022年3月13日 1時
