smoke（�髻� ページ17
「こんにちは」
仮にも敵互いに敵ではあるが、どちらも警戒する様子は無い。
――無論、先日に知り合った者以外を除外して、だ。
「誰」
凛と通る声でそう
若干、睨む様な形である(その少女は自覚あり)。
「？ 津島Aです」
津島は睨まれる理由がわからなかった。
とことん自分の呑気さに呆れもせず、それを突き通す様である。
「私は、泉鏡花。探偵社員。宜しく」
津島が簡潔に自分の招待を述べた為、結果的に自己紹介と云う形になった。
「……あれ？」
泉と云う少女は、違和感が残った。
津島は気にせず太宰をきょろきょろと探す。
「えっと……依頼ですか？
此処は予約制でして……」
覚束無い話し方で、泉少女に代わり、白髪の少年は訊ねた。
「あ、済みません。
その……野暮用ですので、お気になさらず」
「あ、そうですか。
……えっと、お茶出しましょうか！？」
「あ、いえ。お気遣い感謝致します。
多分、直ぐ帰るので結構ですよ」
「は、はあ……」
唯のヘタレなのか、津島の容姿の所為なのか、少年は不甲斐なさでいっぱいだ。
津島は案の定気にして居ないが。
「然し、津島。
残念だが太宰は居らんぞ」
国木田が不機嫌そうに資料を見ながら云った。
「嗚呼……矢張り、見渡しても居ないと思ったら……」
「彼奴は基本サボり魔だからな。
御前が殺しに来るからと張り切って待っていたのだが、『ああん、もう！ Aちゃん昨日から来ないじゃないか。暇、暇……そうだ、入水しよう』と云う感じで先刻出て行った」
「……なんか済みません。仕事放棄させちゃったみたいで」
苦笑する津島に、国木田は不機嫌そうに一言。
「どうせ居ても仕事はせん」
津島は心の中で、サイデスカ、と片言で呟いた。
その様子を見ていた他の社員は、国木田さん苦労人だな、と同情の念を心の中で秘めた。
「ねえ、太宰が居なくて暇なら僕と少し話そうよ」
江戸川が俄にそう云った。
立ち上がる。
「否、暇では無いですけど……」
「いいから！」
どうやら、人の話を聞く、人の意見をよく思い判断する、と云う思考は無いようだ。
正に、二階から目薬の行いを理解出来ないような、馬耳東風な人である。
(一応、仕事あるんですけどね)
そう思いながらも、太宰の本へ来る自分が云う言葉では無いと思い、江戸川と別室へ移った。
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雑草と花(プロフ) - 切なくて素敵です……！エモい…！ (2020年5月25日 16時) (
レス) id: 157490c8f1 (このIDを非表示/違反報告)
Tukimi(プロフ) - ユナさん» はいっ！ありがとうございます！！(間違ってたらスイマセン…。) (2017年4月27日 21時) (レス) id: 92c302cc08 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - Tukimiさん» 承知致しました。更新する際に紹介させて頂きます。ありがとうございました！ (2017年4月27日 21時) (レス) id: 8f8a6b3fb6 (このIDを非表示/違反報告)
Tukimi(プロフ) - ユナさん» えっと…。作品のURLは、http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Painted/ ですっ！ここれを載せてくれれば私の作品にとんでいけます！ (2017年4月27日 20時) (レス) id: 92c302cc08 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - Tukimiさん» 全然大丈夫ですよ。というか、お仕事早い……(( (2017年4月27日 20時) (レス) id: 8f8a6b3fb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユナ | 作者ホームページ：
作成日時：2017年4月5日 14時
