角名と私は仲が悪い【ハイキュー】

13話 ページ14

.



｢それじゃ、順に並んでや｣



担任の一言でぞろぞろと廊下に並びだす。
私は憂鬱で仕方がない。その理由は＿＿＿＿



｢狐森身長伸びてそ？……あっごめん変わってなさそうだね｣

｢チッ…黙れ｣



そう、身体測定・体力測定があるからだ。
体力測定はまだいい、身体測定はだめだ。はぁぁと深くため息をついて保健室へ皆と向かう。



｢次、どうぞ｣

｢……狐森です。お願いします……｣



はぁ〜いと間延びした返事が返ってきて私は身長計に乗る。
お願いだ、伸びていてくれ……せめて153cm…！！！



｢152.3cm｣



私の願いも虚しく告げられたのは去年と変わらない数字だった。チラリと座ってる人達を見ると肩を震わせている人物に目がいく。



｢(くそ角名……後で覚えとけよ……)｣



思わず紙を強く握っていたらしい。クシャと音がしたと思うと少し紙がよれていた。どさりと体操座りをして残りの人が測り終わるのを待つ。



｢185.7cm｣



その言葉にバッと顔を上げるとだるそうな顔がすぐにニヤリと変わる。こいつ…！！！！



｢あれれ、狐森さん何cm？｣

｢………｣

｢あれ、無視？チビだから？？？？｣

｢……………｣

｢図星？ねぇ図星だったの？｣



ブチリ。私の中で何かが切れた音がして思い切り角名の腕をちみくった。角名は痛みに顔を歪めたけれど、今は静かにしなければいけないと思ったのかただ私をギロリと睨むだけだった。



.

14話→←12話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す