角名と私は仲が悪い【ハイキュー】

10話 ページ11

.



侑を名前で呼ぶようになってからここ数日、侑は用もないのにうちのクラスに来る事が多くなった。



｢なぁA｣

｢何｣

｢なんかおもろい話してや｣



特にこれといった話題がある訳でもなく、ただただ下らない話をしに来ている。



｢面白い話なんてないんだけど｣

｢あるじゃん、狐森の顔が。｣

｢おいコラ角名。それは私の顔が面白いって言いたいんか？｣

｢ぶふっそうそうそれ。待って写真撮る｣



そう言ってカメラを構える角名。こいつぶん殴っていいですか？？？？？そう怒りを込めて拳を握ると侑が｢殴るのはあかん！｣と止める。止めるな、私はこいつを1発殴ならないと気が済まない。



｢やれるもんならやってみろよ｣

｢上等だよこのクソギツネ、表出ろや｣

｢アホギツネに何ができるんだよばーか｣



ピキピキとお互いの顔に青筋が立ち、お互いの胸ぐらを掴む。顔はわろてるのにわろてなかった。と後に侑は語り、俺とツムとの喧嘩見とる気分やった。と後に治くんは語った。



｢あ、侑！次移動教室やで！いつまで遊んどるん……ってコラ！Aも角名もやめんかい！｣

｢銀くん！だって聞いてよ角名が！｣

｢はぁ？狐森が面白い顔してるのが悪いじゃん。な、銀｣



私と角名に詰め寄られあたふたする銀くんに角名が圧をかける。おいコラ可愛い銀くんに圧かけてんじゃねぇよ。



｢2人とも悪い！仲直りや！｣



むんずと私と角名の手を掴んで無理やり握手させられる。と、角名がギリギリと力を込めて握ってきた。



｢いだだだだっっ力込めんなバカ！！｣

｢狐森が非力なだけでしょ？俺普通だし｣



涼しい顔でそう言ってのけた角名に私はまたいら立ちを覚えるのだった。



.

11話→←9話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す