いや、ジョンが尊いんだけど。

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中島敦side

福沢「フィッツジェラルド殿、貴君は懸賞金でマフィアをそそのかし我らを襲撃させたとの報が有るが誠か。」

僕が何で懸賞金なんか賭けられてんの…?

意味がわからないから教えて欲しいんだけど。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「あぁ!!あれは過ちだったよ親友(オールド・スポート)」

ルイス「まぁ、まさかこの国の非合法組織があれほど役立たずだとは俺も思っていなかった。」

矢っ張り僕なんかに懸賞金を賭けたのはこの人達なんだ…。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「謝罪に良い商談を持ってきた。」

良い商談?

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「悪くない会社だ。建物の階層が低すぎるのが難だが町並みは美しい…」

わりとここの建物高いと思うんだけど…

金持ちの感覚は僕にはわからないなぁ。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ『この会社を買いたい』

は?

この会社を買いたい?

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「勘違いするな。俺はここから見える土地と会社全てを買うこともできる。」

すごいな…。

全てを買うほどの財力があるなんて…。

ルイス「そして俺達はこの社屋にも社員にも興味は無い。有るのはただ一つだけだよ。」

一つ…?

福沢「真逆…。」

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「そうだ。【異能開業許可証】をよこせ。」

異能開業許可証…。

何それ…?

ルイス「この国で異能者の集まりが合法的に開業するには内務省異能特務課が発行した許可証が必要だ。」

そうか、流石に内務省の人は買収できないのか…。

表向きにはないことになってるみたいだし。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「連中を敵に回さず大手を振るってこの街で【捜し物】をするにはその許可証が…」

福沢「断る。」

捜し物…?

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「そうか?難ならこの腕時計もつけよう。限定生産で特注ダイヤが…」

福沢「命が金で買えぬように許可証と代えうる物など存在せぬあれは社の魂だ。」

社の魂…。

よほど思い入れのある物なのかもしれない…。

福沢「特務課の期待、許可発行に尽力して頂いた夏目先生の想いが込められて居る。
　 頭に札束の詰まった成金が易々と触れて良い代物ではない。」

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「金で買えない物がある…か。貧乏人の決め台詞だな」

ルイス「いくら貴方が強がっても社員が皆消えちゃったらか貴社は成り立たない。そうなってから意見かえても遅いよ。」

福沢「ご忠告心にとめよう、帰したまえ」

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「また来る」

あ、また来るんだ…。

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