いや、ジョンが尊いんだけど。

６ ページ8

中島敦side

谷崎「た、大変です!!!」

谷崎さんが焦ったように部屋に入ってきた。

太宰さんを筆頭に大きな音がした窓の方へ向かう。

其処に止まっていたのはヘリだった。

え?ヘリ?

中から四人の外国人が降りてくる。

太宰「先手をとられたね。」

まさかあれが…。

そう思い降りてきた外国の人たちをみているとその中の一人がこちらを見て嫌そうな顔をした。

太宰「あぁ、彼も来たんだ。」

彼?

『彼って?』

太宰「前に話したルイス・キャロルだよ。」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「会えてとてもとても嬉しいよ。プレジデント・フクナ…、フクダ…」

福沢「福沢」

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「それだ」

会えてとても嬉しいのに名前は覚えてないんだ…。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「ところで、ヘリを道路に停めさせたがまずかったかね?」

いや、まずヘリに乗ってくることがまずいと思います。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「何しろヘリポートのない会社を訪れるのがはじめてでね。」

金持ちかよ!?!?

普通ヘリなんてビュンビュン飛ばせるもんじゃないから!!

福沢「外国(とっくに)の方が遠路遥々(えんろはるばる)ご足労でしたな。して、用件は。」

社長がそう聞いたがいすに座っている一人はナオミさんが出したティーカップを物珍しそうに見て一言。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「ほう珍しいデザインだ。陶磁器は詳しいつもりだったがどこのブランドかな?」

ブ、ブランド…。

金持ちの発言だ…。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「ロイヤル・フラン？あるいはエル・ゼルガか?」

いや、隣の下村陶器店のです。

ルイス「てか、俺らはお茶をもらいに来たんじゃないんだけど?団長。」

こちらを見て嫌そうな顔をした外国人…、ルイス・キャロルが早く帰らせろとでも言いたそうな顔をしながらそう言った。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「おっと、これは失礼。」ｽｯ

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「フィッツジェラルドだ。北米本国で【組合(ギルド)】という寄り合いを束ねてる。」

【組合(ギルド)】のトップ…。

ﾌｨｯﾂｼﾞｪﾗﾙﾄﾞ「そのほか個人的に複合企業(コングロマリット)と五つのホテルそれに航空会社と鉄道と…」

取りあえずこの人がすごいことだけは判った。

７→←５

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す