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第36話 ページ38

……ふぅ、

きっとこれで踏み込めない

石切丸「……そうかい、私のはやとちりだったらしいね…

疑ってすまない主…」

では、また夕餉で

と言い審神者部屋を去っていく石切丸

翔唯「……」

その背中を見て翔唯は

酷く、苦しくなる

大好きだからこそ、大切な家族だからこそ

隠し通さねばならぬのだ

翔唯「なぁ…俺はどうすれば正解だ…?」

俺は馬鹿だからからわかんねぇよ……

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

石切丸「……」

あれは絶対知っている

石切丸には謎の確信があった

翔唯は、バカだ、だが頭が悪い訳では無い

しっかりと戦略を立てたり

嘘をつくのがうまかったりする

だが…

石切丸「主は優しすぎる…」

誰でも助けようとするのはいいことだ

だがそれは悪用されかねない

石切丸「もう、切り出せなくなってしまったな…」

主が、前々から苦しんでいるのはみな察していた。

だがここまで気付かないふりをしていた

……「余計な詮索をしない方が互いに傷つかない」

そんな言葉が頭に浮かぶ

だが…

石切丸「家族……なのだろう?」

主1人で苦しむ必要など…

石切丸「……我々は弱くないぞ…主よ…」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

天光丸「……」

空を見上げる

綺麗な茜色の空、優しく吹く風

黄金に輝く太陽は沈み始めて…

雲はゆっくりと動く

美しく……それでいて悲しい情景

切なく、力強い

ひどく愛おしく、1番嫌いな時間

天光丸(みなでこれを見れたらどんなに良かったことだろうか)

そんな出来もしないことを思うのは何度目か

あの頃はこの時間帯に夜の相手を決めていた

いつも、誰が生け贄になるのか

最終的には、順番にしていたが

どんどん減っていく仲間。傷が増えていく家族

最後は俺独りだけ

……

そろそろ夕餉の時間だろうか

広間に集まりだしている気がする

行かねばとは思うものの

足が動かない

何故かここから動けないのだ

金縛りのような、感覚

天光丸(まぁ、金縛りなどなったことも無いがな)

「天光丸〜!!夕餉だよ〜!早くおいで〜!」

誰かから呼ばれた

多分童子切だろう

天光丸「あぁ、すぐ行く!」

と言い、後ろを振り返ると獅子王がこちらを見ていた

天光丸「な、なんだよ?居たんだったら声かけろよ?!!」

獅子王「んー?いやー!すっげー天光丸が綺麗でな!!」

見惚れてた!そう言い

はらへったーと歩き出す獅子王

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作成日時:2019年9月22日 0時

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