第27話 ページ29
それからほとんど何もなく数日たった訳だが
天光丸は徐々にこの本丸に慣れてきたのか
最初の頃よりも表情が豊かになったように感じた
それは多分みんな思っているだろうし
これからは、もっと笑って過ごせると思っていたのだ
……そんな平和な日々など、
ずっと続くわけがないと
よく、知っていたのにも関わらず
…………
……
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
翔唯side
今日、このすけから
天光丸の出陣や、演練などに参加させるようにと政府からの司令がきた
翔唯｢……やっぱりか…｣
そろそろ来るとは思っていた
翔唯(まだ、早い気がするな…ゆっくりやっていく気でいると返答すればいいか…？)
こんのすけ｢……拒否権などはございません…｣
翔唯｢……はぁ？｣
なんだそりゃ…ふざけんなよ
天光丸がここまで苦しめられたのは元はと言えば政府がクソなせいだろ…？
翔唯｢……俺はまだ、行かせないからな｣
こんのすけ｢……
翔唯様、政府に逆らう…それがどのような事かお分かりですか…？
……いいえ…知っているはずです……｣
翔唯｢……｣
こんのすけ｢あなた様にいくら力が、言動力が、人徳が、あったとしても
政府に、いいえお国へ逆らうということはどのような事かわかっておりますか？｣
翔唯｢……こんのすけ…？｣
こんのすけ｢……貴方様が凄いことは
皆知っています、ですが……また、以上大きな反乱をすると…どうなるか……
．
わたくしはもう、かばいきれません……｣
翔唯｢……｣
…………
……
．
…逆らうとどうなるかなんて、
．
この本丸の中で俺が1番知ってるよ……
．
でも、
あいつらが傷つくくらいなら、
．
俺は死んでもいいんだ
ふぅと、息を吐く
翔唯「……だからなんだよ？」
こんのすけ「……え？？」
翔唯「うん、だから、何？？」
こいつはそれをわかっていない
こんのすけ「…翔唯様？？」
嘘でしょう？というように翔唯を見つめるこんのすけ
翔唯は、ふっと微笑みこんのすけの頭を撫でた
翔唯「天光丸にとって、ここは救いなんだ」
こんのすけ「え…？」
翔唯「俺は、それを壊すことは出来ない
いいや、したくない」
こんのすけ「翔唯様…？！！！」
翔唯「それに、俺がどうこうなるなんて、天光丸には関係ねぇじゃん」
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作成日時：2019年9月22日 0時
