検索窓
今日:14 hit、昨日:4 hit、合計:52,044 hit

45 ページ45

沖田の傷は順調に回復していた。
そんな頃、沖田と俺に西洋の服が届いた。
沖「...西洋の服って窮屈なんだね。」
崎「自分は着たことがないのでわかりません。」
沖「あぁ、そうでした。山崎君に同意を求めた僕が馬鹿でした。」
はぁ、とため息を吐き沖田は俺に向き直る。
沖「どうかなA君。...変?」
貴「似合ってるよ、すごく。」
沖「...なんで、目をそらすのさ。」
貴「いや、その...」
沖田は今まで結っていた髪も切り落としたし、見た目の雰囲気はかなり変わった。
沖「なに、惚れ直しちゃった?」
貴「ぅ...そういうわけじゃ」
沖「ふーん、違うの?僕は君に惚れ直したよ。」
貴「なっ、えっ...」
沖「すごく似合ってる。」
貴「あ、ありがとう?」
沖「なんで疑問形なのさ。」
貴「いや、そんな事言われると思ってなかったから。」
崎「ところで、出立は何日に?」
今まで黙っていた山崎さんが本題に戻してくれた。
それまでとは一転して、沖田の表情が冷たいものに変わる。
沖「僕は今すぐにでも出発したい。」
貴「でも、ここを出るなら松本先生に事情を話さないと。」
崎「それでしたら明日の晩、松本先生に来て頂きます。沖田さんはもう一度松本先生の診断を受けてください。」
面倒くさそうな顔をする沖田に山崎さんは淡々と言葉を重ねる。
崎「これは土方副長からのお達しです。異常があれば参戦を自重するように、と。」
甲府付近の治安を保つよう新選組は幕府から命じられた。
そこに俺達も参戦することとなった。
沖「僕に異常があれば土方さんは喜ぶだろうね。」
貴「俺は、そうは思わないよ。」
沖「...そうなのかな。」
貴「沖田、それは誰よりもわかってるはずだよ。」
沖「...。」
まだ不満そうな顔をしている沖田。
けどそれ以外はなにも言わなかった。

46→←44



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
40人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 , 討鬼伝 , 沖田総司
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:咲耶 | 作成日時:2017年4月10日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。