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目が覚めると知らない天井が見えた。
あれから何日経ったのだろう?
松「おや、目が覚めたかい?」
貴「松本先生...、あの、ここは?」
松「ここは大阪にある私の診療所だよ。気分はどうだい?どこか痛むか?」
貴「いえ、大丈夫です。...先生、沖田もここに?」
松「あぁ、いるよ。」
貴「沖田は、沖田は大丈夫なんですか?!」
松「ま、まぁ落ち着きなさい。沖田君なら大丈夫だ。命に別状はない。」
貴「よかった...。」
松「だから安心して今は休みなさい。君の方が無理をして、全く何を考えているんだ!」
貴「すみません...。」
俺は松本先生に長々と説教された。
松「とにかく今日はゆっくり休むこと。沖田君に会うのも明日にしなさい。」
貴女「...はい。」
これ以上怒らせないように今日は大人しく休もう。


翌日、目が覚めると早急に沖田のいる部屋に向かった。
松本先生の話ではまだ傷は治っておらず、痛みと戦っている状態とか...。
部屋につくと丁度山崎さんが出てきて、俺を見るなり目を丸くして驚かれた。
崎「雨宮君?!もう起きて大丈夫なのかっ?」
貴「うん。それより沖田は?!」
崎「まだ寝ている。時々うなされている様だが今の所問題ない。」
貴「そうか。」
崎「俺はこれで失礼するが、大丈夫か?」
貴「あぁ、ありがとう。」
山崎さんが去った後静かに部屋に入った。
すやすやと眠る沖田の顔はとても可愛く見えて、少し幼さが残る顔立ちは子供っぽさを感じさせた。
突然頬に手が触れ、いつの間にか起きていた沖田と目が合った。
貴「沖田っ!」
沖「A君、大丈夫なの?心臓発作を起こしたって聞いたけど...。」
心配そうに見つめてくる沖田の手を握り無我夢中で言った。
貴「俺の心配より自分の心配をしろよ!なんで、なんで庇ったの?!俺は撃たれても平気だったのに...」
沖「A君、」
貴「なんで怒んないの、なんで責めないの、なんで助けたの、なんで...」
沖「A君、なんで泣いてるの?」
俺が泣いてる...?
親が死んだ時も、姉を殺した時も涙なんて出なかったのに。
貴「これは、沖田が馬鹿だから...」
沖「参ったなぁ、こんな顔させたいんじゃないのに。」
沖田は俺の頭を胸に引き寄せる。
沖「いくら君が撃たれても平気だとしても、好きな子を傷つけたくないんだよ。その為なら傷ついても守るよ。」
貴「だからって...」
沖「いいから黙って僕に守られててよ。言ったでしょ、僕を信じてって。」
貴「沖田...、うん。」

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作者名:咲耶 | 作成日時:2017年4月10日 17時

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