薄桜鬼～私の生きる理由～ (ページ28)

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沖｢よかったの？みんなに話して。｣
貴｢うん。もう話しちゃったしね。｣
沖｢そっか...。｣
貴｢沖田...？｣
沖｢さっき言ってた、神垣の巫女は短命ってこと...ほんとなの？｣
貴｢そうだよ。これは生まれた時からの運命だから、どうしようもない。｣
沖｢そんな...。だって君は羅刹だったんでしょ？もし力を使ってたらー｣
沖田が言いたいことはわかる。
私の命はほとんど削られてるって、そう言いたいんだよね。
貴｢沖田、大丈夫。私はそう簡単に死なないよ？｣
沖｢...。｣
沖田は浮かない顔で下を向いている。
私は沖田を優しく抱き寄せ背中に腕を回した。
貴｢私が眠ってる時、私の心に入ってきた光は沖田でしょ？皆さんの声が聞こえてきたよ。それがなかったら今も私は眠ってた。そのきっかけをくれたのは沖田、あなただよ。ありがとう。｣
沖｢A君...。｣
貴｢...私、沖田が好きだよ。優しくて、いつもそばにいてくれて、勇気づけてくれる...そんな沖田が。｣
沖｢...あーぁ。なんで、先に言っちゃうかなぁ...。｣
貴｢え...？｣
沖｢僕から言おうと思ってたのに。｣
そう言って体を離した沖田は私の目を見つめた。
沖｢いつの間にか君がかけがえのない人になってた。僕以外の人に触らせたくない、どんな君も独り占めしたいって。｣
貴｢沖田...。｣
沖｢例えば今だって。君が可愛くて、触れたくて、我慢できない。｣
2人の顔が自然に近づき触れるだけの口づけからだんだん深まっていく。
衣崩れの音と共に互いの肌が求め合うように重なり合う。
沖｢怖い、A...？｣
貴｢ううん、沖田だから。何をされてもいいよ。｣
沖フッ｢あんまり可愛いこと言ってると食べちゃうよ？｣
貴｢いいよ、沖田。全部受け止めるから。｣
沖｢っ...ほんとに君って子は...｣

その日、私は愛おしい人と一つになった。