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沖田side
沖「ねぇ、A君。いつまで寝てるつもりなの?」
あれから3日が経った。
でもA君は眠ったまま起きる気配がない。
雪「失礼します。...雨宮さん、まだ起きられませんか?」
千鶴ちゃんが部屋に入ってきて僕の隣に座った。
沖「うん、そろそろ起きてもらわないと困るんだけどなぁ。」
おどけたように言ってみても、心の中の不安は消えない。
いつ起きるのかもわからない、もしかしたらもう二度と起きないかもしれない。
沖「A君がいないだけでも屯所の空気が違うよね。」
雪「そうですね。雨宮さんが眠ったままなのは何か理由があるんでしょうか...?」
沖「わからない。でも風間が言ってた『戻りたい過去』って言うのが気になるんだよね。」
雪「風間さんが?...お千ちゃんなら何かわかるかもしれません。」
沖「この間の子?でも屯所に連れてきていいの?」
雪「土方さんに許可を貰えるでしょうか?」
千「その必要はないわ。」
振り向くとそこには千ちゃんがいた。
雪「お千ちゃん!」
沖「なんで君がここにいるの?」
僕の問に合わせるように左之さんが後ろから顔を出す。
原「俺が連れてきたんだ。土方さんにも許可は取ってきたから安心しな。」
沖「左之さん。」
雪「お千ちゃん何かわかるの?」
千「A...。ここに集まれる人達を出来るだけ呼んできてくれませんか?」
原「わかった。すぐ呼んでくる。」
みんなが部屋に集まると、A君を囲むように座った。
千「沖田さん、目を閉じて心の中でAに呼びかけてください。私がAの心と繋がる道を開きます。皆さんも呼びかけてください。」
僕は言われた通りに目を閉じた。
すると白いモヤみたいなのが辺りを包んで、僕は光となってA君の元へ向かって行った。
沖田side終了
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作者名:咲耶 | 作成日時:2017年4月10日 17時