境界線なんて、壊そうや。

橙色の思い2 ページ16

橙色side







なんや









淳太くんに呼ばれたから嬉しかったけど









“しげのため”か









そりゃそうや、やって一緒に帰ってたもん









でも神ちゃんがいたのはびっくりしたな笑









神ちゃんも辛いやろうに…









あ、俺は神ちゃんの気持ち、気づいてんで？









見てたらわかる笑









気づいてへんのはそこの鈍感2人。









お互いがお互いを好きなんを気づいてないし、









別の人に好かれてるのも気づいてない。









まあ、鈍感な分助かってるんやけどな









とりあえず、美味しいお粥、作りますか！！









20分後









橙・緑｢できたでー｣









そう言うて扉を開けると









愛おしいものを見つめる









美しい笑顔をした彼がいた。









右手には彼のお気に入りの本、









左手には彼の好きな人の手が









ぎゅっと握られていた。









今までで彼の笑顔は何度も見てきた。









WESTの中やったら1番見てきた自信がある









それやのに









今までで1番美しくて









今までで1番見たくない顔やった。









黄｢お！うまそ！！
さすが照史と神ちゃんやわー！
ありがとーなー！
ちょっと待ってなー起こすから
おーい、シゲー起きやー｣









彼の笑顔で我に返った。









いつもの、メンバーに向ける笑顔









左手に握ってる、俺らのセンターに向ける笑顔とは









どこか違う。









そんな笑顔で言わんといてよ。









余計辛くなるやん。









俺にもあの笑顔を向けてくれへんかな？

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