38.僕達は何も出来ない。 ページ43
V.side。
A:「本日のスケジュールですが1時間後に先日公開された『Danger』のアフター撮影が始まります、それまでに衣装に着替えメイクを済ませてください。時間までは自由行動としますがあまり騒ぎを起こさないよう大人しくしといてください」
BTS:「はーい」
それだけ伝えると各自行動を始める。
Aヌナは1番離れた席に腰を掛け、普段つけることの無い黒縁メガネを付けてスケジュール帳や書類に向かって作業をする。
「何様って感じ」
「分かる、メンバー絶対あの女に騙されてるでしょ」
「かっこいいとは思うけど、女として見られてないんじゃない??」
「それならいいじゃん(笑)」
わざと聞こえる声でメイクヌナやスタイリストは彼女を蔑んだ。
俺達もマネが変わる度毎回のことだから何も言わないで衣装に着替える。
心では、彼女を心配して。
スタイリスト:「グク〜脱いでぇ??」
kook:「はい」
スタイリスト:「JINくんも!!」
JIN:「…はい」
変な猫撫で声も、僕達を見る目も気持ち悪い。
俺もされるがままに身を委ね着替えるが、今にでも吐き出してしまいそうな感情を必死に堪える。
女とは怖い生き物だと思う。
大して好きでもない男が他の女と居ればそれを妬み、すぐに行動に移す。
それが団体となれば尚面倒臭い。
V:(ヌナ、大丈夫かな)
1人黙々と作業を続けるヌナを横目で見ると、それに気づいたスタイリストが僕の着替えを済ませ、Aヌナに近づいていく。
嫌な予感がした。
スタイリスト:「ねぇパクさん??」
A:「はい、何でしょう」
スタイリスト:「随分男らしいけど、貴方女性よね??」
A:「えぇ、それがどうかしたんですか」
スタイリスト:「いや、メイクも服装も本当に男の人みたいだなって思っただけで(笑)」
クスクスっ
室内に女の醜い笑いがこだまする。
メンバーは皆目を見開いて、でも女性に怒鳴りつけることも許されない今黙って歯を食いしばりそれを聞く。
もしここで、手を出したら俺達は終わってしまう。
V:(情けない、好きな人すら守れないなんて)
噛み締めた唇から血が滲む。
A:「はぁ……」
大きくこの室内全体に聞こえるようAヌナがため息をついて、メガネを机に置くと彼女は立ち上がりまるで下等生物を見るような目で目の前スタイリストやメイクヌナを見つめ、普段より低い声を出して話す。
589人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
香奈(プロフ) - 読んでいてとても面白いです!話の構成が分かりやすくてとても好きです!パスワード教えてください! (2018年12月22日 10時) (レス) id: a6454c6e35 (このIDを非表示/違反報告)
静瑠(プロフ) - yyitty1206さん» 返信遅くなって申し訳ありません(´;ω;`)今後の展開にもご期待ください!!yyittyさんのボードの方にURLとパスワードを送付致します、作品は更新が停止中なので気長にお待ち頂けたらなと思っています:;(∩ ˘ω˘ ∩);: (2018年9月23日 23時) (レス) id: be2936d6a9 (このIDを非表示/違反報告)
yyitty1206(プロフ) - とっても面白くてこれからの展開が楽しみです!パスワード教えてください!! (2018年9月21日 22時) (レス) id: 1cf4335225 (このIDを非表示/違反報告)
ソヨカ(プロフ) - 静瑠さん» ありがとうございます!楽しみにしてます!! (2018年9月16日 21時) (レス) id: 63aa5b9f2a (このIDを非表示/違反報告)
静瑠(プロフ) - ソヨカさん» コメントありがとうございます!!ソヨカさんのプロフィールにURLとパスワードを送付しますね!!別作品は更新が遅くなりますが気長にお待ちください:;(∩ ˘ω˘ ∩);: (2018年9月16日 15時) (レス) id: be2936d6a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:静瑠 | 作成日時:2018年8月17日 14時