敬語系実況者5【最終兵器俺達】 (ページ35)

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73.大学時代の同級生ページ35

・A

昨日、キヨさんと夜中にホラーゲーム実況を撮ったのでその編集をしていたら、天月さんから連絡が来た。

「もしもし」

天月『あっ、もしもし？ごめんねいきなり』

「全然大丈夫ですよ、どうしました？」

天月『実は＿＿』

どうやら、天月さんと同じく歌い手活動をしている人が、私に会いたいと言っているらしい。理由を聞いても詳しくは話せないと、天月さんも困った様子。

「わかりました、1時間後に行きます」

天月『ごめん、ありがとう！』

編集を終わらせて、待ち合わせの為に着替えを済ませて部屋を出る。この時期は少し寒いくらいで、厚着をするまででもないと思うのは、北海道の寒さに慣れているからだろうか。

時刻は夜の7時半。

待ち合わせ先で待っていると、私の名前を呼ぶ声が聞こえたので振り向くと、天月さんともう一人男性が立っていた。

天月「お待たせ！この人がAちゃんに会いたいって人」

「久しぶり、俺の事覚えとる？」

記憶を呼び起こすために数十秒使った。思い出した、彼は大学時代の同級生だ。

「えっ！？雪成くん？」

「おーやっと思い出したか、思い出さんかったら、どないしよう思った」

「待って下さい色々理解が追いついてないです」

えっと、目の前に居るのは私の大学時代の同級生で、私に会いたいと言っていたのは歌い手の人なので、雪成くんは今歌い手という事なのか。

天月「取り敢えず落ち着く場所に移動しよう」

天月さんに促されて、ご飯も食べようという事でお店に入った。

「いや〜懐かしいな」

「歌い手って聞いてましたけど」

「まぁせやけど」

雪成くんは当時仲が良かった。というのも、大学生になってから突然呼び出され言われた言葉が「お前ゲーム実況者やったんやな」だ。悪意のない満面の笑みは未だに忘れない。

「俺はお前の事ゲーム実況者として知っとったのに、お前は俺が歌い手って知らんのムカつくわ〜」

「まさか同級生が歌い手とはさすがに思わないですよ」

「まぁ、確かにな〜」

名前は本名の黒瀬雪成という名前からとって、くろゆきという名前で活動しているらしく、聞いた事ある名前で驚く。私も歌い手など結構聞く方なので、たまに見かける名前として覚えていたのだ。

3人で話していると思いのほか盛り上がってしまい、既に時刻は夜の10時を回っていた。