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29.駆け引きの向こう側 ページ29

・A





写真が流出したあの日、私は仕事が忙しくスマホを開いていなかった。徹夜でやっていた仕事も、昼頃には全て終わりに近づいて、お昼休憩をする為に仕事用のパソコンから離れて、キッチンへ向かおうとした時、電話が鳴った。





画面を見てみると、ヒラさんからだったのですぐに出た。要件は私の写真が流出しているという事。私はすぐに仕事を中断して、最俺ハウスへと急いだ。その時だ、あの飲み会に居たひいろさんからLINEが送られてきた。





私の2つ年下で、表情や喋り方を見ていると明らかに私を嫌っているという事は分かっていた。嫌われるのも恨まれるのも慣れてますから。あまり気にしてはなかったけど、ひいろさんからのLINEには嫌な予感しかしなかったのは事実だ。





最俺ハウスに到着後、状況を先に知っていたメンバーのみんなに話を聞いた後、1度外へと出て電話をかけた。一応スマホの録音機能を使い、私とひいろさんの会話を録音。そんな彼の口から出たのは、脅しと捉えてもいい言葉。





『他の実況者の写真も持ってる、あんたが顔出ししなきゃこの写真もバラ撒く』





相手はまるで駆け引きをする様な口調。私は迷うことなく、私が顔出しすると言った。その代わり、写真を全部削除して下さい、と。




それは俺次第、なんて事を言い始めたので、録音しているので、あなたが写真を消さないのなら、私はこの録音を世に出します、と言って消させた。





それから色んな事があった。ひいろさんが後輩ゲーム実況者のカズモンさんにLINEでその事を話したらしく、それをカズモンさんは世の中に公開。ひいろさんは悪事がバレたという事で、ゲーム実況者引退へ。その後もひいろさんは叩かれ続けていた。










今日は初めてマスクなしで動画を撮る。普段から見慣れている筈のカメラ、今日は違う景色に見える。笑いながら軽く打ち合わせをした。





怖い、とても怖い。





トラウマが呼び起こされて、それに負けないよう、ぎゅっと掌を握り締める。





キヨ「大丈夫だ、俺らがついてる、ダメになったら俺らがフォローするから、いつも通りのお前でやれ」




キヨさんを見たら、フジさんもヒラさんもこーすけさんも頷いた。





「……いじりまくって下さいね(笑)!」





当たり前だろ、なんて声がいつも通りの私を取り戻せた気がする。

Twitter@まふまふ→←【実写】皆様に説明させていただきます。


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作者名: x他1人 | 作成日時:2019年5月19日 18時

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