26.トラウマの根本 ページ22
・ヒラ
Aが仕事で忙しいという事で、久々の4人実況を撮った直後の事。キヨが編集をしていて、俺はこーすけと談笑をしていたら、フジが突然声を上げた。
フジ「やばいやばい!」
ヒラ「どうしたのフジ」
フジ「Aが顔バレしてる!」
フジが見せてくれたスマホの画面。
@2521_
最俺のアキの写真が流出したみたいだけど、これって本物?
そこに写っていたのは、紛れもなくAのマスク無しの顔。
キヨ「この写真って……確か飲み会の時のか?」
コースケ「ゲーム実況者だけで集まったやつでしょ?」
元を辿っても、誰が流出させたか分からなかった。すぐにAに連絡を取ると、スマホを見ていなかったらしく状況が把握出来ていないらしい。今から最俺ハウスの方に向かってくるという。
・
「すみません、遅くなりました」
仕事で疲れているのに、走ってここまで来たらしい、息切れをしてる。何もわからないAに、状況を説明した。
キヨ「どうする、A」
「……少しだけ時間を貰えますか」
ちょっと電話してきます、そう言ってAは部屋を出ていった。
フジ「顔出しだけは避けたいけど……」
コースケ「まぁ、1番怖がってた部分だよね」
そう、Aは何よりも顔出しを怖がっていた。トラウマがあったので、昔から顔バレだけは気をつけてたのに。
幼い頃から中性的な顔立ちだったので、何度も何度もいじられてきたという。その内、普段からマスクをかける様になり、人に表情を見せない様にしていた。
俺達がRainで出会った時も、Aはマスクをかけていて、表情を読み取る事が出来なかったのを思い出す。
高校の同級生とかが後輩であるAの事を、何考えてるか分からない目をしてる、とか顔立ちがもう少し女っぽかったらな、とか。
そう言う時、いつも思っていた。Aは笑ったら可愛いし、マスクしてない時は普通に格好良くて美人だし。さすがに、恥ずかしくて面と向かっては言えないけど。
・
電話を終えたAが戻ってきた。 少し息を吐いて、口を開く。
「顔バレの件に対しては、顔出ししようと思います」
フジ「でもAっ!」
フジが何か言おうとしたら、キヨが止めた。
キヨ「A、お前はそれで良いのか」
「大丈夫です」
キヨは言った、Aがこう言ってるなら俺らはAのそばに居ていつも通りにするのが1番だろと。
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作者名:明 x他1人 | 作成日時:2019年5月19日 18時