敬語系実況者【最終兵器俺達】

15.背中を押された君の言葉 ページ40

・まふ





キヨとLINEをしてたら、とある事を指摘された。





ｷﾖ『お前Aの事名前で呼ばないんだ』





確かにアキちゃんの事、ずっとアキちゃんって呼んでる。名前で呼ぶっていう位、頻繁に遊んだりしなかったからかな。




そんな事を考えて、とある事を思いつく。もっとアキちゃんと仲良くなりたい、名前で呼ぶくらいの仲に。





という事で、





「お邪魔します」





家に呼んでみた。






まふ「ごめんね、いきなり呼んだりして」


「全然大丈夫ですよ、これどうぞ。すみません、まふさんの好みわからず私が選んで来たんですが」





手渡された袋の中には飲み物とお菓子が入っていた。そういえばキヨが前々から『Aは誰の家に行くにしてもお土産を買ってくる』って言ってたな。




まふ「ありがとう、嬉しい！」



「良かったです」





その後1時間位一緒にスマブラをしながら話をしていた。





まふ「えーお兄さんと弟居るんだ」


「はい、兄とはたまに仕事の事で連絡来るんですけど、弟は毎日動画見たって連絡寄越すんですよ(笑)」


まふ「仲良いんだね(笑)」




アキちゃんの兄弟とか色々な事を聞けて少しでも距離は近くなったかな。




・





こんな風に普通に話してるけど、実際めちゃくちゃ緊張してる。だって、ずっとアキちゃんのファンだったから。





女性ゲーム実況者の中では上から落ちる事の無いアキちゃん。初めて見た時は本当に驚いた。





女の子なのに、周りの男に負けずにゲームをやってるのが、ただゲームをやってきたという感じじゃなく、きっと自分の好きな事だから真剣に真っ直ぐやってきたんだろう。





男の僕から見ても格好良くて。




自分の人生の道に迷ってた時、歌い手としての活動に揺らいでいた時、ある動画内で言っていたアキちゃんの言葉に救われた。





『自分のやりたい事とか好きな事を貫き通すって難しい事ですよ。私もゲーム実況者という道を貫き通すのに、結構時間かかりましたからね』





自分のやりたい事、好きな事を貫き通すのは難しい。





『人間関係とか環境とか、人それぞれ歩いてきた道は違いますし。何より自分の努力を他人に貶されたりする程、悔しい事ないじゃないですか』





その全ての言葉はきっと、アキちゃん自身が経験してこなければ出ない言葉なのかなって勝手に思っていた。

◇→←Twitter@まふまふ

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