◇ ページ29
・
くろちゃんが持っていたのは、サバゲーをもっと楽しみたいからという意味合いで買った新しいハンドガン。それを男は無理やりくろちゃんから奪い取った。
「うるせぇな、黙ってろチビ女！」
くろちゃんが男に突き飛ばされて、後ろに転びそうになった。だけど、電話で席を外していた筈のAちゃんがくろちゃんを後ろから受け止めて、くろちゃんは転ばずに済んだ。
「大丈夫ですか？」
96「えっ、あっ、大丈夫……」
Aちゃんはくろちゃんの怪我の確認をしたあと、くろちゃんから離れてハンドガンを持った男の腕からハンドガンを奪い返した。
「何すんだよ！」
「あなたが人から取ったものを、取り返しただけです」
「てめぇっ！」
男はAちゃんの胸ぐらに掴みかかって殴る勢い。僕達はそれを止めようと手を伸ばすが、それよりも先にAちゃんは掴んできた手を逆側へと捻った。
「痛った！ このっ、離せよ！」
「なら、謝ってくださいよ。あなた方が口にした暴言と理不尽な行動に対して」
Aちゃんの行動を見て、ふと以前の事を思い出した。そういえば、前にも飲みに行った時酔っ払いに絡まれて色々言われた時あんな風に怒ってたなって。
普段は温厚で怒ることなんて滅多にないのに。
・
「みなさん、本当にすみません、あんな風に怒りに任せてしまって」
それから男たちがそそくさと逃げていった。僕達は試合を再開して、2試合目が終わった後の休憩中。
志麻「なんで謝るん？ Aは間違った事したわけじゃないんやし、なぁ？」
坂田「むしろ惚れるわ、あんなかっこええ事されたら(笑)」
智久「イケメンだよね〜(笑)」
これはフォローなんかじゃない。みんな個々にAちゃんに思った事を口にしている。
ﾐﾔﾋﾞ「それに、悪いのはあの人達ですよ！」
ｲﾌﾞｷ「そうですよ、だから謝らないでください」
人一倍優しい事なんて、Aちゃんと居ればすぐに分かる。怒りに任せて言葉を発するタイプでもない。いつもAちゃんの言葉は誰かを想っている。
だからこそ、僕はいつも思うんだ。壁を作らないでほしい、一緒に居る時くらい心から笑って楽しんで、悲しい事も悔しい事も分かり合えるくらいの友達になりたいって。
そう思ってしまうのは、僕のわがままなのかな。
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明(プロフ) - コントローラーさん» ありがとうございます！ コントローラー様のお言葉を活力に頑張ります！ (2020年6月23日 15時) (
レス) id: f2c90cc64b (このIDを非表示/違反報告)
コントローラー - 明さん» はい！楽しく見ていきたいです！() (2020年6月22日 16時) (レス) id: 6d089ae50d (このIDを非表示/違反報告)
明(プロフ) - コントローラーさん» コントローラー様 初めまして！ この小説はとても長く、他の方より読みにくいかもしれないと自分で思っていたのですが、1から楽しく見ていただけているなんてとても光栄です！ 応援ありがとうございます！ まだまだ続きますので楽しく読んでいただけたら嬉しいです。 (2020年6月21日 17時) (レス) id: f2c90cc64b (このIDを非表示/違反報告)
コントローラー - 明さんはじめましてコントローラーと申します！この作品を知ったのは最近ですが、1から楽しく見させてもらっています！これからも更新頑張ってください！ (2020年6月21日 13時) (レス) id: 6d089ae50d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明 x他1人 | 作成日時：2020年5月24日 12時
