93.まるで夢のよう ページ15
・A
キヨさんの言葉は私の思考回路を停止させた。理解出来るまでに時間がかかって、これまでの想いとか記憶がどんどん蘇ってきた。
初めて好きだと気づいたのは、中学2年生。キヨさんと出会って、3ヶ月経ってから。
でも、相手は高校生で、自分と話してくれるのは、兄さんの妹だから、キヨさんは兄さんの後輩だからって言い聞かせていた。
だけど、私と話しているのが楽しいと言ってくれた事が嬉しくてたまらなかった。その時、あぁ、私はキヨさんの事が好きなんだと気づく。
仲良くなればなるほどに、この関係が心地よくて。どれだけ好きでも、私は想いを告げない事に決めた。
なのに、
「なん、で、なんでですか」
キヨさんの好きなタイプは、佐々木希さんや乃木坂さんの様に、可愛くて女の子らしい人が好きだと思っていた。
だからといって私は女の子らしい格好が出来る訳でもない。身長が高くて、顔は中性的で、ヒラヒラの服が似合う訳でも、化粧が凄い上手い訳でも、可愛い仕草だって出来ないのに。
「私っ、キヨさんが好きな女優さんとか、アイドルの方々みたいに、女の子らしくないですよ？ あんな風に可愛く笑えないです」
ぽたぽたと流れる涙が、止まらなかった。泣きたい訳じゃないけど、どんどん溢れ出てくる。
ｷﾖ「俺は確かにのぞみーるとか乃木坂46とか好きだけど、その好きとAに対する好きは違う」
「でもっ」
ｷﾖ「あーもう！ 俺はそのまんまのAが好きなんだよ！」
腕を引かれキヨさんに抱き締められる形になった。好きな人に、好きだと言ってもらえる事がこんなにも嬉しいって思わなかった。
ｷﾖ「別に無理して着飾る必要なんてねぇだろ。言っただろ、一緒に居て楽しくて安心する人って。10年以上一緒に居んだぞ、お前がわかんねぇだけで、俺はお前の可愛い所分かるし」
顔がどんどん熱を帯びるのを感じる。涙はいつの間にか溢れなくなって、喉を締め付ける感覚が無くなった。キヨさんがこんなに言ってくれたんだ、私も自分の気持ちを言わなきゃ。
「私も……私も、キヨさんの事が好きです。中学生の頃からずっと好きでした」
ｷﾖ「中学の頃から！？ マジか……俺らどんだけ長い間お互いに片思いしてんだよ(笑)」
キヨさんの言葉で、お互いに長い月日、思い合って来たという事が分かった。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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明(プロフ) - コントローラーさん» ありがとうございます！ コントローラー様のお言葉を活力に頑張ります！ (2020年6月23日 15時) (
レス) id: f2c90cc64b (このIDを非表示/違反報告)
コントローラー - 明さん» はい！楽しく見ていきたいです！() (2020年6月22日 16時) (レス) id: 6d089ae50d (このIDを非表示/違反報告)
明(プロフ) - コントローラーさん» コントローラー様 初めまして！ この小説はとても長く、他の方より読みにくいかもしれないと自分で思っていたのですが、1から楽しく見ていただけているなんてとても光栄です！ 応援ありがとうございます！ まだまだ続きますので楽しく読んでいただけたら嬉しいです。 (2020年6月21日 17時) (レス) id: f2c90cc64b (このIDを非表示/違反報告)
コントローラー - 明さんはじめましてコントローラーと申します！この作品を知ったのは最近ですが、1から楽しく見させてもらっています！これからも更新頑張ってください！ (2020年6月21日 13時) (レス) id: 6d089ae50d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明 x他1人 | 作成日時：2020年5月24日 12時
