83.やっと伝えられた想い ページ25
・フジ
『フジさん、映画見に行きませんか!?』
突然電話先で言われ、驚いてすぐには返事が出来なかった。Aから映画に誘ってくれるのが珍しいと感じる。
フジ「珍しいね、アキが映画なんて」
『前にフジさんが見たいって言ってた映画なんです。もし良ければと思って』
フジ「わかった、じゃあ待ち合わせは__」
支度をして待ち合わせの時刻に遅れないように、早めに家を出た。
季節は春から夏に近くになり、半袖で出歩けるくらいとなった。暖かい空気を感じながら、待ち合わせ場所へと行くと既にAは来ている。
フジ「A!」
俺が名前を呼ぶと、笑顔で振り向くA。どうやら俺が到着するよりも先に、Aは到着していたらしい。
「ちょっと早めに来すぎちゃいました(笑)」
フジ「俺も早く出たつもりだったんだけど、やっぱりAの方が早かったね(笑)」
行きましょう、と言われ映画館へと歩きで2人で向かう。Aは俺が見たいと言った事を覚えていてくれたらしく、実は嬉しい。
隣同士の席って、こんなに緊張するっけ。そんな風には思うのは、多分にしてここ最近ヒラに言った事をずっと考えているからだ。
映画上映中、ふと隣を見るとAは真面目な顔で映画を見ている。本当に綺麗な横顔だなぁと思いながら視線をスクリーンに移す。
他の人から見たら、恋人同士とかに見えるのかななんて思ってみたり。
・
「いやぁ、面白かったですね!」
フジ「マジで見たかったやつで、こんなに面白いとは(笑)」
2人で興奮気味にそんな話をして、時間が余ったからどうしようかという話に変わる。
フジ「あのさ、A」
「はい」
このままモヤモヤしていたってしょうがない。俺の気持ちにだってケジメをつけなければいけないんだから。
フジ「Aの時間、俺が貰っていい?」
「えっ?」
フジ「一緒に色んな所に行きたいなって思ってて」
Aは驚いたような顔をしたけど、すぐに笑顔を浮かべて了承してくれた。と、言ったもののどこに行くかなど全く決まってなかったので、悩んでしまう。
フジ「ん〜あっ、そうだ」
Aを連れてとあるスイーツ店に行く。実を言うと、以前ここを見つけてAが好きそうだなぁという事で覚えていた。
スイーツ店に到着すると、Aはキラキラと目を輝かせていた。
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明(プロフ) - ちまさん» ちま様 一気読みしていただけるなんて、とても嬉しいです! 引退をかけた勝負の回はどうやったらハラハラする感覚を小説で表現できるのだろうと悩んだ部分なので、褒めていただけて光栄です。 面白いと言って下さりありがとうございます。これからも頑張ります! (2020年5月10日 11時) (レス) id: f2c90cc64b (このIDを非表示/違反報告)
ちま - 1から一気読みしました!!!!!めちゃくちゃ面白いです!!アキちゃんの引退をかけた勝負は読んでいて自分も生放送見てる気分なってました!続き楽しみです! (2020年5月10日 6時) (レス) id: b0d560efb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:明 x他1人 | 作成日時:2020年3月4日 14時