恋が始まる気がしない！ (ページ7)

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『飲みすぎた…』

何杯飲んだかわからないけど社長に介抱されながらタクシーに乗った気がする。

目が覚めたら自分のベッドに寝てて、二日酔いで頭がガンガンと痛む。

それでも仕事は休めないし栄養ドリンクを流し込んでヨロヨロとスーツに着替えた。

｢おはようございます！｣

『おはよう』

元気な挨拶ですら頭に響く

飲み過ぎないように気をつけてたのにな。
油断した…

JM｢おはようございますっ！｣

『おはよう』

朝から荷物を沢山持って廊下の曲がり角から現れたジミンきゅん。

歩いていこうとしたのをピタリと止めて、振り向いて駆け寄ってくる。

『何？』

JM｢あの…具合悪そうですけど大丈夫ですか？｣

心配そうな顔にドキンとして、腕時計を見るふりをして視線を下ろす。

『大丈夫だから早く行って。もうすぐ会議でしょ』

JM｢そうですけど…あ、ちょっと待ってください｣

荷物を床に下ろしてポケットを漁っている。

ジャケットとパンツのポケットを何度かゴソゴソして、やっと見つけた物を手にパァッと笑顔になる。

JM｢これ、よかったらどうぞ！｣

両手で丁寧に差し出されたのは鎮痛剤。

それくらい私も持ってるわ…

JM｢では、会議に行ってきます！｣

握らされた薬。

ジミンきゅんが私のためにくれた、薬

『くっ…』

嬉しいーー！！！

かわいい！嬉しい！かわいい！

誰もいなくなった廊下の壁を拳でドカドカと叩く。

この程度の頭痛で飲むもんか。

家宝にしよう

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