HugMeOrBomb.【YG】

ー ページ12

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『…あの、』





早足で追いついて、声をかけたのはいいけど
聞きたいことがまとまらない






『やっぱ、なんでもない 笑』




ふーん、と興味無さそうに言う横顔


頬の傷はまだ赤かった。








『…なんで殴られたの』






頬のことだと伝えると、溜息をついて
じっと私を見てくる。







『な、何？』



YG｢想像に任せるわ｣



『えぇっ』






暴力とかいじめとかと無縁の生活をしてきた奴にそんな…


女の取り合いとか、領地争いとか？

漫画っぽいことしか出てこないわ






あの日のことを勇気をだして聞いてみたのに
結局なんであんな騒ぎになったのか
どっちが悪いのかすら分からずじまいのまま
塾兼ミンユンギの家についてしまった。









.









｢じゃあ昨日の復習からね。ここの問題やってごらん｣







…




カリカリと真面目に勉強してるのに
隣から聞こえる声に集中出来ずにいる。


騒がしいからとかじゃない。



今日も子供たちと一緒にいるらしいミンユンギの声が、あまりにもらしくないというか

私の中のミンユンギは強面で不真面目でチャラくて…






｢お兄ちゃん、これ読んで！｣



YG｢おー、お前センスいいな。おいで｣



｢ユンギ兄ちゃんのとなり取った！｣


｢ずるーい！｣







子供に対してだから当たり前と言えばそうだろうけど、いつもと違って優しいのがドア越しにもわかる。









｢ユナさん？｣



『あっ、すいません…』









想像に任せると言ったけど



本当のミンユンギは
どっちなんだろう。




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