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『なんでここなの?』
今までは暖かくて快適な図書室で暇つぶししてたのに。
ピアノの椅子に座って、鍵盤の蓋を開けた。
YG「別に、今日が特別なわけじゃねぇよ」
YG「昔からよく音楽室でさぼってたからな」
『そんなに音楽室が好き?』
髪色に負けず劣らず白めの肌を
射し込んだ夕陽が若干オレンジに染めていた。
YG「…音楽に関わる仕事をするのが夢だった」
意外だろ?と笑って、鍵盤の上の布を外していく
『弾けるの?』
ピアノに近い席の椅子に座ると
ミンユンギの指が、鍵盤に触れた。
ポーン…
と、ひとつだけ響いて
その続きはなかった。
YG「…気分じゃねぇ」
ミンユンギはそう言ったけど、
弾く気が無いというよりは
弾けなかった。
技術云々ではなくて、まるで体が拒否している。
私には、なんとなくそう見えた。
『…そろそろ塾行かないと』
YG「ん」
スタスタと音楽室を出ていく後ろ姿に
ふと病院で見た姿が重なった。
「音楽に関わる仕事がしたかった。」
過去形で言ったのは、もう諦めたって意味だろうか。
勝手に勘繰ってなんだか寂しくなったなんて
とてもミンユンギには言えないけど。
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ナムジュンの彼女でs((殴 - 主様、ユンギおっぱにキスされちゃう世界線どこですか (2022年1月26日 22時) (レス) @page48 id: 929eb11238 (このIDを非表示/違反報告)
さーあ(プロフ) - めっちゃいい話ありがとうございます 更新楽しみに待ってます (2020年12月9日 13時) (レス) id: db88210b2a (このIDを非表示/違反報告)
ユンギ推し - いいお話ありがとうございます!途中から泣いちゃいました(ウルウル) (2019年10月22日 22時) (レス) id: e512c5d2f6 (このIDを非表示/違反報告)
miz(プロフ) - ねおさん» 嬉しいです;_;頑張ります!ありがとうございます^^ (2019年10月2日 7時) (レス) id: 457dd6a369 (このIDを非表示/違反報告)
ねお - 久しぶりに凄く素敵な作品に出会えました!更新待ってます! (2019年10月1日 22時) (レス) id: 5786211d87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miz | 作成日時:2019年9月28日 23時