sweet honey* (ページ8)

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Part7 ページ8

▽

彼が起きるまで部屋で時間を潰す。

突然リビングの方からガシャン！という音が聞こえた。

大きな音がしたし、今行っても可笑しくないよね？

そう言い聞かせ、音がした方へ向かった。

『な、なるせさん？』

なるせ｢わ！？…起こしちゃった？｣

困ったように笑う彼。

寝起きでいつもより声が低く、つい聞き入ってしまう。

『ううん、大丈夫。それよりなにかあった？』

なるせ｢えーっと、朝ごはん用意してたんだけど…手が滑って｣

彼の見つめる床を覗くと、恐らくマグカップだったものが散らばっていた。

『あー、私掃除するよ』

なるせ｢いやいいって、nagiさんはゆっくり座っとって？｣

『なるせさんの家だからって、全部をなるせさんがするのは違います！』

『ほら、ビニール袋貸して？』

なるせ｢あ、あざっす…｣

彼からビニール袋を受け取り、破片を丁寧に拾う。

だが細かいものはさすがに拾いきれない。

『掃除機ってどこにある？』

なるせ｢あ、そこの棚の横に立てかけてある｣

彼の指さす方向にはピンクの可愛らしい掃除機が。

なるせさんらしくて笑みがこぼれた。