昔の話 ページ9
ちょっと、夢主ちゃんに話してるので、少し本編とは変わります
メインストーリーネタバレ(になるのかな)注意
￣￣￣￣
灯草side
天馬が、こう言い始めた。
ずっと、妹を笑顔にしたかった。
病弱で、あまり学校に行けない妹の咲希に、どうしたら笑ってもらえるか、そればっかり考えてた。
でも、小さかったオレは、どうしたらいいかわからなかったんだ。
そんな時、父さんと母さんが、オレと咲希をショーに連れて行ってくれて......
その日は、忘れられない日になった。
妹が、「わあ......！すごいすごい！お兄ちゃん、あの人、すっごくかっこいいね！キラキラしてる！」とオレに言った。
そして、幼かったオレは、咲希に、「うん......！すごい！本当にすごいね！」と言った。
オレは、嬉しかった。
妹が、咲希が、あんなに笑っていたのは、久しぶりだったからだ。
父さんも、母さんも、主役の人が歌って、踊るたびにどんどん笑顔になって、すごくかっこよかった。
幼かったオレは、こう思った、
だから、主役の人を「スター」と呼ぶのだ、と。
そして、咲希は、「こんなに楽しいのに、終わっちゃうのさびしいな。
毎日ショーが見られたらいいのに」と言った。
そしてその後、こういった。
「でも......わたし、そんなにお外出られないから......きっとむりだよね......」と悲しそうに言った。
オレは、その後...
「その後、なんて言ったか、覚えてないんだ」
『そっか...そんな、過去があったんだね』
「ああ、だから今、皆とショーをやれているんだがな！」
『...ふふ、
天馬って、案外妹思いのいいやつじゃん』
ただの、変人だと思ってた、と言った。
「なぬっ！？
酷いぞ！「案外」とはなんだ「案外」とは！！」
『にっはっは！
じゃあ、まあ』
「今日も練習行くか！」
『今日は誰の衣装がほつれてるかなー？』
「案外オレの衣装だったりしてな！」
『あはははは』
笑えない。
...こんな、こんな人にも、そんな悲しい過去があるのに。
いや、こんな人って言っちゃダメだな。
わたしには、
薄っぺらい過去しかないんだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 71人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢月穂花(プロフ) - 分かりました…！ゆっくり休んでくださいね(^^) (2022年6月22日 17時) (
レス) id: 19f9703a32 (このIDを非表示/違反報告)
奏鈴 莉音(プロフ) - 夢月穂花さん» コメントありがとうございます。更新はもしかしたらしばらくはないかもしれません。理由は...無期限活動停止についてをお読みください。ないかもなので、もしかしたらするかもしれないです。 (2022年6月22日 17時) (レス) id: 7bed001268 (このIDを非表示/違反報告)
夢月穂花(プロフ) - コメント失礼します！！またハマり物見つかってしまったぁぁ…！更新楽しみです！ (2022年6月22日 14時) (レス) id: 19f9703a32 (このIDを非表示/違反報告)
奏鈴 莉音(プロフ) - リィさん» 雷...ああ、あれですね。怖かったです...。更新頑張ります！ (2022年5月23日 16時) (レス) id: 7bed001268 (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - 面白いの見つけてしもうた…ああああ…！これ絶対犬丸屋これ絶対沼るやつ…雷大丈夫でしたか？更新待ってます！！ (2022年5月23日 15時) (レス) @page4 id: a9f70234e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
