第8話 ページ8
触れられそうになったのを助けたのはシルクさんだった。
あなた｢し、シルクさん！？｣
シルク｢いいか俺の後ろに早く来い！｣
と、手を引かれ後ろに回される。
父｢どなたですか？私の娘のなんなんですか？？返していただきたい。｣
と、父は気持ちの悪い声でシルクさんに問いかける。
父の声を聞く度に震えが止まらない。
すると、シルクさんは私の震えに気づいたのか
私の手を握る。
大きくてとても不思議と安心させてくれた。
シルク｢俺はこいつの彼氏になる人です｣
父｢何をわけのわからないことを言ってる…笑わせるな。早く娘を返してください。やっぱり私がいないと小汚いやつに捕まってしまう。ほらおいで。｣
と、私の方に手を差しのべる。
あなた｢小汚い…？だれが…？｣
父｢お前の小さくて可愛い手を握ってるやつだよ…！｣
シルク｢お前はいいから…｣
あなた｢小汚いっていうの撤回してよ！シルクさんは汚い人なんかじゃない！私のこと真剣に考えてくれる綺麗な人だよ！！｣
と、ついカッとなってシルクさんをかばった。
すると、シルクさんが優しく微笑し、
シルク｢ありがとな…｣
父｢ふっ…ふふ…お父さんを愛してくれないのか？｣
と、父は狂ったように私に問いかける。
シルク｢そうだよ。これからこいつは俺を愛すんだよ｣
と、私の握っていた手を引き、おでこにキスをする。
シルク｢てことであなたこそ帰ってください｣
と、シルクさんは形相を変え、怖いくらいに父を見下ろした。
父｢…ふふ…ふはは…俺は…絶対お前を取り返すからな… いつでも狙ってるから…｣
と、私の横をささやきながら帰って行った。
私はまだ震えが止まらない…。
シルクさんに気づかれてしまう。
シルク｢大丈夫か…？安心しろっ！俺がお前をどんなやつからでも守ってやるよ｣
と、私の頭をポンっと撫でた。
なんでこんなに安心するんだろう…今までにないこの感情はなんなんだろうか。
あなた｢はい…大丈夫です…ありがとう…ございます｣
シルク｢んー…それにしてもお前をひとりにしてくわけにも行かねぇよな｣
あなた｢い、いえ！私は大丈夫です！｣
シルク｢お前が良くても俺が大丈夫じゃねぇからw あー俺の家で住めばいいんじゃね？｣
あなた｢な、何言って！それは同居ってことに…！｣
あなた｢ちょ！待ってください！私の考えも…！｣
シルク｢お前また悩んで暗い顔になるだろ？だったら俺に守られとけw ｣
こうしてシルクさんとの同居生活が始まる。
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作者名：子結 | 作成日時：2017年5月21日 1時
