がりがりくん

じゅうなな ページ17

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そんな喜びも束の間、私に一つの試練がやってきた。






〈 武井、ファーム。〉


『えっ…』


〈 最近上がってきてるやつがいるから交代。〉






確かに、私は安定性がない。

全くミスをせず、大暴れ出来る日と
ミスをいくつも犯し、打撃不振な日と。

そんなのがベンチにいるなら…そうだよね。







『…しっかり、やってきます。』


〈 悪いな。頼むよ。〉







負けるな、私。





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熊代「…あれ、Aちゃん？」


『えへへ、今日からお世話になります。』


熊代「…よし、熊代お兄さんがAちゃんに特別授業をしてあげよう！」






私、そんなにひどい顔してるのかな。

熊代さんが私を必死に笑わそうとしてくれてるのがわかる。…ひどい顔、してるんだ。







『私、熊代さんより先に上がりますからね！』


「おーう、勝負やな！」


山田「Aさーん！！！」


『遥楓！久しぶりだね、真っ黒じゃん(笑)』


山田「こんがり焼けましたよ！！」








こんな私を慕ってくれる後輩が居る。

私を心配してくれる先輩が居る。





女だからって、見くびられないように

ここでもう一度、土台を固めないと。

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