スパークリング

ぱーま ページ21

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『…ありえないです、』

「え？」

『なんで、そんな髪の毛くるくる…』



ほんとに、ありえない
私が、パーマが好きだってわかってやってるの？
少し無造作に伸びてる髭も雰囲気出してるし

…絶対、ドキドキしてるのバレないようにしよう



「似合ってない？」

『…似合ってないです、』

「髭は？」

『…剃ってください、』

「…ふーん、」



え、なに？
そんな疑うような目でみないでください
お前の考えてることはお見通しだぞってやつ？

お見通しだったら大変なので、
私はお部屋に、戻ります

…部屋に戻ろうと一歩踏み出したはずなのに



「はい、ストップー」

『…ねっ、ねむいんです！』

「まだ２時だけど？」

『お昼寝の時間です！』

「じゃあ一緒に寝よっか」



手を引かれて何故か壮亮さんの腕の中にすっぽりと逆戻り
あぁ、もうほんとずるい

絶対に分かっててこんなことしてる
小悪魔だ、悪魔だ



「ん、なあ、A」

『…あの、離れませんか』

「離れません、」



壮亮さんは意地悪だから
はぐをしてるときはわざと、私の耳元で話す
わざと！分かってて！



「なあ、Aちゃん、」

『…なんですか、』

「似合ってる？俺、」



完全に確信犯
私がパーマが好きで、無造作に伸びてる髭も素敵だと思ってて恥ずかしいから逃げようとしてたことに気付いてる

…顔は、恥ずかしくて見れないから、そのまま、答えたらいいよね



『…あの、』

「こっち見て、」



そういうと、前流行っていたいわゆる顎クイというものをして顔を無理やり上げさせた壮亮さん

あぁ、もうほんとに意地悪だ
壮亮さんだって顔真っ赤にするくせに、なんで私だけ
私にだけこんな恥ずかしい思いさせるの



「どうなの、Aちゃん」



もうこうなったら、私も意地でも言わないでおこう
絶対絶対、似合ってるなんて言わないんだから





( 早く言わないとずっとこのままだけど？ )

( …似合ってないです、)

( はい嘘ついたからもう今日は離しませーん、)

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