その瞬間まで

F9 中島卓也＊ ページ33

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『…分かります？…しよ、拳士さん。』







彼女の口から出た声は

拳士を誘うような言葉。


なんで？

俺のこと何とも思ってないってことなん？







「そりゃ分かるよー！」

『うぅ…拳士さん…』

「いいんじゃない？逆に、」

『良くないですよ！』







ほんとに、何の話しよると








『辛いぃ…』

「A、」

『…あれ、卓さん？』

「…拳士と、何の話しよったと、」

『あっ…あはは、』








なんで誤魔化すと？

俺には言えん話なん、？








「…A、」

『はっ、はい！』

「教えてくれんとちゅーする」

『…へ？』

「やけん、はやく言って」

『いやっ！あのですね！？』







そんなに慌てんでもいいやんか

そんなに、嫌がらんでも…

なんで…？








『あの、えっと…風邪気味で…』

「…風邪？」

『ほら！鼻声でしょ？』

「…確かに、」

『だから、辛そうだねって拳士さんに言われて…
卓さんにばれたらどうしようって思って…』

「…なにそれ、アホやろ」

『あっ、アホって…』








Aもアホやけど、

俺もだいぶアホ。


なんで気付いてやれんかったと

拳士に、嫉妬するだけ嫉妬して

アホ、








「…今度からは俺のこと頼って。何でも言って！」

『え、あ…はい？』

「隠し事なし、分かった？」

『分かりました…？』









俺も嫉妬する前に、

彼女のことをもっと大切にしなきゃ。









( 拳士さん、何か…何でも言えって言われました )

( へえ！あの卓が！ )









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博多弁！

はあ、書きやすい。


中島さんと私が使う博多弁一緒なんでしょうか…

一緒かなぁ…

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