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そして2人で教室を出て音楽室に向かった。
私 先生、全くできません
京 本当に不器用だね
久しぶりなこともあり、いきなり再テストではなく練習からスタートしてくれて今に至る。
藤牧先生が隣に座って教えてくれてるけど、さっきから演奏とは程遠く…ただ鍵盤を叩いているだけの状態。
呆れられたのか席を立ってしまった。
私 身にならずごめんなさい…
するとその瞬間、手と背中に温もりを感じた。
座っている私の後ろに藤牧先生が立ち、私の手を握り鍵盤へ誘導してくれている。
不覚にもドキっとしてしまった。
ほぼ藤牧先生の力だけど、なんとか演奏と呼べるほどの音楽になった。
嬉しくて
私 藤牧先生！弾けた！
今弾けてましたよね？！
そう言って思い切り振り向いたら、至近距離に先生がいて顔が熱くなるのが自分でも分かった。
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作者名：kizka | 作成日時：2023年9月13日 21時
