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MG「用はある」
数秒の沈黙の後、そう言ったミンギュという男
椅子に座ったままで一体なんの用があるのか、この人の言う"用"を謎に思いながら慎重に棚にプリントを置いていく
MG「だから早く出て行ってくんね?」
『はっ?』
突然の発言についそいつに目を向けた
MG「お前みたいな奴いると邪魔だし」
何こいつ、私がいて邪魔って何
『そうですね。すぐに出てきますよ』
こんな失礼極まりない最低な奴と同じ空間にいるなんてこっちから願い下げだ
最後のプリントの束を棚にいれこもうと背伸びをして無理やり入れ込んだ
……のが間違いだった
大量のプリントがバランスを崩し、どんどん私の頭に落ちてくるところがスローモーションに見える
あー、もう。なんでこんなについて無いのかな
ギュッと目をつぶって落ちてくる痛みを覚悟した
『?』
ゆっくり目を開けると、目の前にはあの人気者が立っていて落ちそうになったプリントを片手で受け止めていた
MG「危な」
女子の中では高めである私の身長より遥かに大きいコイツ
……え、こんなデカいの
私の真正面はソイツの顔では無く、胸
今までこんな大きい人に会ったことがなくて正直びっくりした
MG「そんな顔で見られてもな〜俺可愛い子しか受け付けてないからさ」
ただ目を見てお礼を言おうとしただけなのに
何を勘違いしてるのか
可愛い子しか受け付けてない
…つまり私(ブス)だから受け付けていない
久しぶりに黙っていられなかった
『今から何をするのか知らないけどさ、アンタみたいな低脳のやつがする用事ってくっだらないことなんだろね笑』
はっ、
まただ。言ってしまったと思った時にはもう遅い
ゆっくりソイツの顔を見上げると
冷酷な表情で若干イラついているようだ
逃げた方がいいと反射的に思った
腕の下を素早くくぐってスライド式のドアを引くと
後ろから強い力でドアを締められた。
更に鍵も掛けられ、嫌な冷や汗をかく
恐る恐る振り返ると冷たい目をしたミンギュと目が合った
フッと鼻で笑うと小さな声で言った
MG「今日の"用"はお前でいいや」
『ど、どういうこと』と問いかけると感情が無いような笑顔を見せた
MG「俺みたいな低脳がする"用"ってのをブスに隅から隅まで教えてあげようと思って」
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サラン(プロフ) - さおりさん» 前作から……ありがとうございます(泣) 推しでしたか!!楽しく読んでいただけるよう最善を尽くしますね!!ありがとうございます(大号泣) (2021年8月19日 22時) (レス) id: 1b6bfb5494 (このIDを非表示/違反報告)
さおり(プロフ) - 前作から楽しみにしておりました!推しが主人公なんて…!頑張ってください! (2021年7月9日 20時) (レス) id: 5b81542be5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サラン | 作成日時:2021年7月9日 1時