第２５話 必要性を感じなくなるお姫様 〜ペテン師４〜 ページ31
＜竜崎桜乃視点＞
涙が止まることなく出てくる。
『私』には、必要ないのに…
感情も、『私』には、必要ないのに…
願いも、
希望も、
夢も、
喜びも、
悲しみも、
絶望も、
必要…ないじゃないか。
『私』という人格すらも必要ないじゃないか…
「私に心なんて必要ないじゃないか…」
必要ない。必要…ない……のだ。
？「そんな事ないぜよ」
誰だろう？
？「俺には、お前が…桜乃が必要じゃ」
「まさ…はる」
なんで？なんでなんでなんで…なんで？
仁王「驚きじゃのぉ。俺の事覚えてたんじゃな」
「雅治こそ、私の事…」
仁王「覚えてるに決まってるナリ」
私の頬に手を滑らせながら愛しそうに私を見て言う雅治。
壊れ物に触れるように、私に触れる。
なんで、私をそんな顔で見るんだろう。
なんで、私をそんな優しい手で、触れるんだろう？
「なんで…そんな…に優しいの?」
流れてた涙が止まってる。
仁王「俺は、桜乃の事が大事じゃ。会えなくなった後も、ずっとずっと、探してたんじゃ。俺は桜乃の事を、ずっと求めてたんじゃ。だから、心も感情も、必要ないなんて言わんでくれ…」
「ダメなんだよ。私は、あの子の居場所を奪ったんだ。あの子の代わりには、成らないといけないんだ。それにあの人達は『僕』と『俺』を求めてるんだ。『私』はただの入れ物なんだ」
＜視点なし＞
桜乃は言いかせるようにいった。
仁王「そんな事ない！！桜乃は、桜乃じゃ！！他の何者でもない！！」
桜乃「違う違う！！『私』と『僕』と『俺』は同じだ！！でも『私』には価値がない！！『俺』にも『僕』にも仲間が居て絆があって価値があって特技があって才能があって『私』にはない物を『僕』と『俺』は持ってる！！」
仁王「違う！！桜乃に仲間が居なくたって俺が居る！！絆がないなら俺と作っちゃる！！価値が回りからはなくたって『俺』にはある！！特技だってﾃﾆｽがあるじゃろ？才能だってある！！」
そう言って叫ぶ桜乃を仁王は抱き締める。
桜乃は仁王の背中に手を回し服をギュッと握る。
仁王も抱き締めてた手を緩め桜乃の背中に手を回し桜乃の背中をポンポンと優しく叩く。
桜乃「私に、理由はある？」
仁王「人間に理由なんて、ないナリ」
桜乃「私は…」
その後は言われことなくスー、スーと聞こえる。
寝てしまったのだろう。
桜乃が何を言おうとしたのか。
それは桜乃しか分からない。
もしかしたら桜乃ですら分からないかもしれない。
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うたう - 続きが気になります！更新頑張ってください!! (2015年6月14日 8時) (
レス) id: 0e35da80b3 (このIDを非表示/違反報告)
鈴音(プロフ) - ゆいさん» 情熱的なコメントありがとうございました。 (2015年4月5日 0時) (レス) id: 546b609098 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 気になる気になる気になる気になる気になる気になる気になる気になる気になる気になる気になる (2015年4月5日 0時) (レス) id: 461cbd0364 (このIDを非表示/違反報告)
鈴音(プロフ) - 夢乃さん» 面白いって思って頂いて嬉しいです！『緋弾のアリア』も読んでみて下さいね！ (2015年4月4日 2時) (レス) id: 546b609098 (このIDを非表示/違反報告)
夢乃 - おもしろくって一気に読みました。 次の世界候補が「緋弾のアリア以外」知ってる物でした。話が会いそうですね！ (2015年4月4日 2時) (レス) id: 726e71161f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神代鈴音 | 作成日時：2015年2月15日 0時
