六節 ページ28
真っ暗な場所で、制服を着た男子高校生が声を荒げて何やら言っていた。
瓜生「何だよ、お前、ウゼェよ！！」
その声の主は、九条里奈が勝手に家庭訪問した所の息子であり、主にバイト代で生活している瓜生陽介。
何時もバイトをして生活費を稼ぐ。主な収入源は瓜生陽介で、しかも弟二人ときた。
大変なのも、辛いのも彼にしか分からないがそんな瓜生陽介に九条里奈は、ズバリと言い切った。
『そのお金、本当に家族のために使われていますか？』
『やけに高級な化粧品』
『何着もの女性物の洋服に溢れていた』
『瓜生君も、そのおかしさは理解していますね？』
瓜生「うちのババアがおかしいんなの分かってんだよ！！だから何だよ！例えそうだったとして弟たちもいて俺に何ができるって…。」
何故九条里奈がこうも自分の領域に踏み入ってくるのか、九条里奈の言葉を聞いていてそう思った瓜生陽介。
別に助けて欲しいとかそういうのではない。
まさに、同情するなら金をくれとでもいうのだろうか。
しかし、目の前の人は金をくれるわけではない。
只々自分に何時行動にするのかなんて問われても。言うだけ言う九条里奈に心の中で啖呵を切る。
俺しか出来ない。と
弟たちにこんな事はさせたくない。と
知った口を聞いた九条里奈にキレた瓜生陽介は走ってその場を離れた。
悔しい、ムカつく、何で俺が、何で、と。
胸の内ではそうずっと繰り返してきた。
親は何も分かっちゃあいなかった。
なんのために自分がこうして生活費を稼いでいるのか。
フェンスに倒れた瓜生陽介に声をかけたのは早乙女智美だった。
早乙女「瓜生君？どうしたの？」
＿＿＿＿＿＿
数日後。
何時もより窶れた瓜生陽介を見かけた咲倉A。
「何その顔は。何時もより死んでるよ」
瓜生「うるせェな、突っかかって来んなよ」
九条里奈を襲.った日から距離を置いていた瓜生陽介らと咲倉Aたち。
しかし、あまりの窶れさに流石の咲倉Aも驚愕して声をかけた。それがいけなかったのか
「別に、そんなんじゃないけどさ。何、バイト？」
瓜生「はっ、Aには関係ねぇよ」
瓜生陽介に、鋭く睨まれ辛口で言い返された。
「ふーん、そ、話したくないなら別にいいよ。じゃ」
どうせ、この話を聞いてもお前は同情するだけ。同情なんていらないんだよ！
そう荒ぶる感情に頭を掻きむしり、瓜生陽介はいき過ぎた感情を抑えた。
瓜生「くそ…が…どうしろってんだよ…」
「……」
その様子を見てることを瓜生陽介が知ったら彼はなんと言うか、その言葉とともにある事を考えていた。
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龍亜(プロフ) - 何回も読ませて頂いています。何回読んでもとっても面白いです。次の更新待ってます！頑張って下さい！ (4月20日 18時) (
レス) @page11 id: 3f328260d4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ(プロフ) - るいくんから愛されてる(名前)くん好きです！続きが気になります！更新待ってます！頑張ってください！！！ (11月5日 0時) (レス) id: 02f6ea63a3 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - ゆいちーさん» ありがとう！！これからも頑張ります！！！ (9月29日 8時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいちー - 更新嬉しいです！これから先も、頑張ってください！ (9月27日 20時) (レス) id: 04235e7b6e (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 龍亜さん» レス遅くなりました！💦ありがとう！！！楽しんでいってください！！ (9月26日 16時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2023年8月7日 3時
