十八節 ページ21
九条「皆さん、今聞きましたよね？鵜久森さんが言った当たり前の希望を。誰でも自由に叶えられるように、この1年間で私が皆さんを変えて見せます。」
九条「それこそ、誰かを傷つけるなんてことが、当たり前だと思わないように」
九条里奈の声がイヤホン越しで聞こえてきた。
俺は別に鵜久森叶が、どうなろうと知ったこっちゃあないけれど。
これから先、あの鵜久森叶が障害となるのは間違いないんだろう。
遺憾だなぁ…まったく…二度目のこの人生は実に退屈だ。
まぁでも、前回と同じってのも、それはそれで退屈なものか
九条里奈と鵜久森叶が席を離れ扉の前にやってくる。
言いたいことは言い終えたのか扉の前で完全にくつろいでいた俺に九条里奈が話しかけてきた。
九条「咲倉くん。そこ、いいですか？」
廊下に出たいのだろう。
俺はこれから先、沢山お世話になるからとこれまでにない笑顔で謝っておく。
「すみません、九条先生」
うっすら瞼を開けて見た九条里奈の後ろ
鵜久森叶は俺の黒と青の目を見た後すぐ逸らし開いた扉を九条里奈と共に出ていった。
その様子を見ていた琉偉、西野、迫田たちは少し驚いた表情を見せて固まっている。
「なに、そんなに可笑しかった？」
迫田「いや、お前、笑うんだな」
「はい？」
え、めっちゃ失礼じゃない？
俺、結構笑うんだけど。
西野「へぇー珍しい…どんな風の吹き回し？」
「失礼その二、別に俺はいつも笑ってるけど」
相楽「流石A、笑った顔も可愛い」
ニコニコと満面の笑みで言ってくる琉偉は最早恐怖だよね。
男に可愛いは要らないっての。
相楽「さっきまでのイライラが全部吹き飛んだなぁー」
そう言ってさっきとは違う笑みを浮かべる琉偉の顔は次の対象者を見つける顔だった。
＿＿＿＿＿＿。
一回目の高校3年生。
俺は本気で思っていた。
絶対死んでやろうって。
そして鮮明に思い出すのは真っ赤な血で。
あの日
俺は
□□□□。
最後に見たのは琉偉の焦った顔と泣き顔だった。
＿＿＿＿＿＿＿。
夢見が悪いのは昔からだが、九条里奈の謎宣言から更に悪くなった気がする。
目が覚め、眠気も消え去った俺は充電ギリギリの中耐えているスマホに手を伸ばした。
そして一つのメッセージに気づく。
『九条里奈を襲う』
「はい？？」
ちょっと理解できない文。
何を言っているんだと、誰もいないこの空間に問いかけたくなったが
全部が全部分からない訳では無い。
襲う理由くらいは分かっている。
「あの時の盗聴と盗撮のデータでしょ…」
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龍亜(プロフ) - 何回も読ませて頂いています。何回読んでもとっても面白いです。次の更新待ってます！頑張って下さい！ (4月20日 18時) (
レス) @page11 id: 3f328260d4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ(プロフ) - るいくんから愛されてる(名前)くん好きです！続きが気になります！更新待ってます！頑張ってください！！！ (11月5日 0時) (レス) id: 02f6ea63a3 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - ゆいちーさん» ありがとう！！これからも頑張ります！！！ (9月29日 8時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいちー - 更新嬉しいです！これから先も、頑張ってください！ (9月27日 20時) (レス) id: 04235e7b6e (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 龍亜さん» レス遅くなりました！💦ありがとう！！！楽しんでいってください！！ (9月26日 16時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2023年8月7日 3時
