十二節 ページ15
「九条センセー来たよー？」
俺の声が教室に渡るとみんなの視線が俺に集まった。
そんな中話しかけてきたのは待ってましたと言わんばかりの琉偉で、
相楽「待ってたよ、遅かったじゃん」
超絶な笑顔をぶちかましてきた。
それに俺も応える。
「うん、これ買いに行ってた」
ストローを口元から離しりんごジュースを見せてまたストローを口に含んだ。
「んで、何やってたの」
聞かなくても分かることをさも知らないかのように聞いてみる。
内容を知らなかったら態々九条里奈がこの教室に向かってきたことなんて報告しない。
教卓の後ろに立つ野辺と向坂に聞いてみたが何故かはぐらかされた。
え、なんで？
隠し事？
向坂「えぇと、それじゃあクラス旅行決めまーす」
「ふーん、そ。」
野辺「っ…」
俺の生気の失った声に野辺が肩を上げて一歩後方へと下がった。
そんなにビビるならはぐらかさなきゃいいじゃん。隠す意味って何？
相楽「Aはこっちー」
俺の不満気な表情にいち早く気づいて声をかけてきた琉偉。だからといって俺の不満が消える訳では無いんだけど。
クラス旅行とか心底下らない
教室の外から一歩一歩確実に聞こえてくる九条里奈の足音。
周りは楽しくクラス旅行について話している生徒ら。
そして教室の扉が開かれ閉じられた。
「…鍵？」
教室の扉がしまった次の瞬間に電子錠のカチッていう音がした。
気の所為でなければ俺達を逃がさない為の鍵。
逃がさない、という理由は
さっきクラス全員を集めて話していた鵜久森叶の制裁。
つまりバレている。
何でもつくづくこうめんどくさい事を引き起こすのか。
九条里奈も九条里奈だよ。いい加減にして。
九条「どうしたんですか？皆さん、こんな時間に集合して」
向坂「実は受験シーズン始まる前に、クラス旅行行こうって話で盛り上がっちゃってさぁ、で、なんだっけ？餃子ツアーの方が一歩優勢って感じだっけ？」
江波、金澤「「そうそうそう」」
その話の策はもう通用しない。あの顔はもう物的証拠を手に入れている。
そう思いながらPCを操作している九条里奈を見つめた。
そして、パチンとエンターキーが押される。
『それでは被告、鵜久森叶は1年間の学業縛り3教科の刑に処したいと思います！』
俺がいない間、話し合った会話の一部がクラス全体に流されている間に九条里奈は驚いて固まっている鵜久森叶の鞄を手に取り中に手を入れ小型の機器を取り出した。
「へぇ…盗聴器」
呟いた言葉に周りの生徒たちは驚きつつも少しだけその行動に腰を引くことになった。
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龍亜(プロフ) - 何回も読ませて頂いています。何回読んでもとっても面白いです。次の更新待ってます！頑張って下さい！ (4月20日 18時) (
レス) @page11 id: 3f328260d4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ(プロフ) - るいくんから愛されてる(名前)くん好きです！続きが気になります！更新待ってます！頑張ってください！！！ (11月5日 0時) (レス) id: 02f6ea63a3 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - ゆいちーさん» ありがとう！！これからも頑張ります！！！ (9月29日 8時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいちー - 更新嬉しいです！これから先も、頑張ってください！ (9月27日 20時) (レス) id: 04235e7b6e (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 龍亜さん» レス遅くなりました！💦ありがとう！！！楽しんでいってください！！ (9月26日 16時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2023年8月7日 3時
