十一節 ページ14
【NO】
向坂「はい、では、被告の鵜久森さん。陳述をお願いします」
鵜久森「言ってない！私は何も…！」
西野「異議あり〜」
野辺「はい、西野さん」
西野「里奈ちゃんと化学準備室に入って、鍵のかかる音がしました〜それで怪しいな〜と思って何となく耳を近づけたら中から凄く感情的な鵜久森さんの声が聞こえました〜」
西野美月は、立ち上がりながら鵜久森叶がとった行動を細かく説明する。
鵜久森「それは先生が変なこと…！」
そう鵜久森叶が意見を言おうとすると教卓を手のひらで叩く音が教室全体に響き渡った。
野辺「はい、静粛に！」
その野辺桐子の言葉に鵜久森叶は、瞳に涙をためて下唇噛み締め、下を俯き黙り込む。
野辺「え〜じゃあさっさと決を採りたいと思います」
野辺「被告、鵜久森さんが罪を犯したと思う裁判員の方手を上げてくださ〜い」
教室の後ろでかたまっている相楽琉偉、江波美里や金澤優芽、西野美月や迫田竜輝、瓜生陽介は直ぐさま手を上げた。
周りの人達は、仕方なく手を上げる。
手を上げず、ヘッドホンを付けて下を向く瑞奈ニカや眉村紘一に対して野辺桐子は舐め回すかのように二人を見つめ、圧をかけた。
その圧に耐えきれなくなった二人もまた、他の人と同じようにてをあげたのだった。
次の標的になったのは机で勉強していた阿久津由利とその傍で立ちながら本を読む東風谷葵。
またもや同じく舐め回すかのように見つめる。
そして二人も同じように手をあげた。
野辺「はい！決です！それでは被告、鵜久森叶は1年間の学業縛り3教科の刑に処したいと思います！」
それと同時に拍手をする生徒たち。更には嘲笑う声も鵜久森の耳には入ってきた。
相楽「早く出せよ」
相楽「大丈夫だって〜、お前頭いいし」
相楽琉偉は、座っていた椅子から立ち上がりポケットに手を突っ込み鵜久森叶に近づいた。
相楽「何教科つぶれたくらいで…なっ？」
隣に来たところで相楽琉偉は、早くしろとでも言うように右手を出す。
鵜久森叶は、それに対抗するように鞄をぎゅっと離さまいと握りしめた。
それから数秒経った時、教室の扉の方から声がした。
「九条センセー来たよー？」
その声に相楽琉偉が反応し、顔を向ける。
そこには壁に頭をつけ、身体をもたれ掛からせて片手をポケット、もう片手にはりんごジュースのパックを持った咲倉Aがいた。
相楽「待ってたよ、遅かったじゃん」
嬉しそうな顔を咲倉Aに向ける相楽琉偉に鵜久森叶はこれから先が怖くなった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 268人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
龍亜(プロフ) - 何回も読ませて頂いています。何回読んでもとっても面白いです。次の更新待ってます！頑張って下さい！ (4月20日 18時) (
レス) @page11 id: 3f328260d4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ(プロフ) - るいくんから愛されてる(名前)くん好きです！続きが気になります！更新待ってます！頑張ってください！！！ (11月5日 0時) (レス) id: 02f6ea63a3 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - ゆいちーさん» ありがとう！！これからも頑張ります！！！ (9月29日 8時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいちー - 更新嬉しいです！これから先も、頑張ってください！ (9月27日 20時) (レス) id: 04235e7b6e (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 龍亜さん» レス遅くなりました！💦ありがとう！！！楽しんでいってください！！ (9月26日 16時) (レス) id: bf417ca2b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yui | 作成日時：2023年8月7日 3時
