【五ノ型 鮮烈】２０:あの方 ページ16
分厚い天井を突き破り脳無は吹き飛ばされる。
その一方で兎衣と無一郎は童磨に苦戦を強いられていた。童磨は氷で四角い箱を作りその中に自らは入らず結晶ノ御子を入れていた。
「兎衣！一体そっち行った！」
【霞ノ呼吸 伍ノ型 霞雲の海】
「よし！了解！」
【四季ノ呼吸 春ノ型 桜吹雪 怪】
広範囲に渡る攻撃を繰り返し
なんとかその場から出ようと頑張る
しかし、外にいる童磨は童磨で
「ふふふっ！頑張れ！頑張れ！」
【血鬼術 寒烈の白姫】
【血鬼術 凍て曇】
周りの温度を自ら作り出す冷気で下げ四角い箱を維持しようとしている。
だが、なにも童磨は無傷な訳では無い
むしろ童磨の方が弱っている
オールマイトと死柄木達がわちゃわちゃしている間に兎衣と無一郎はその刃を半分まで頚に通したがあと一歩及ばず刀がまず限界を迎えてしまった。
パキィンと折れた兎衣の日輪刀
休まる暇もないから半分の刀身で頑張ってはいるものの刃が届かず攻撃から身を交わせていない。
「う〜ん。本当に危なかったなぁ
菜乃子ちゃん、この子達殺しちゃっていいの？」
遠くにいる菜乃子に呼びかける童磨
菜乃子はそれを聞き首をそちらの方に傾け聞こえなかったのか一瞬にして移動し童磨の目の前に立つ
「宍色の子・・・は・・・だめ」
「・・・？どうして？消しちゃってた方がいいんじゃない？」
「約束・・・が違う」
「何かあの方と約束したの？」
うん。そう言うように小さく頷く菜乃子
しかしそれは童磨には殺るなよと威圧をかけられているようなものだった。
「う〜ん。殺していた方がいいと思うんだけど・・・まぁいいか。あの方がダメだと言ってるんだから」
あの方・・・？鬼舞辻無惨か？
兎衣は四角い箱の中考える
だが、鬼舞辻無惨は炭治郎達が殺したはずだ
もうこの世には居ないはず
けれど鬼舞辻無惨がいないんじゃ鬼がいる意味が分からない。しかも今回は陽の光に当たっても消滅しない珍しい鬼
鬼を作ったあの方って誰なんだ？
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作者名：まぃ | 作成日時：2020年7月24日 0時
