午前零時の哀歌

リスカ．13 ページ13

A姉はウチと兄達の登場に驚いている



『...なんでここに居んの？』



『真一君 まんじ イザナ』



周りはザワついたが A姉がそちらを向きお辞儀をすると大きな拍手が響いた



マイキーに手を引かれその場から立ち去るウチ達



『...またお前か エマ』



エマ｢今日は違うよ!!｣



在らぬ疑いをかけられたため慌てて誤解を解く



『んでいつになったら手離してくれんの？』



マイキー｢Aが大人しく俺らのバイク乗るか､家着くまで｣



『ちなみにどちらのお家まで？』



マイキー｢お前の家以外ある？｣



『ハハっ 知ってた』



家────────



『......コロス』



家にはバジ君と千冬と一虎君



『なんでまた家に居るんだよ
この前鍵ぶん投げたよね？ 何してんの？』



バジ｢なんだろーな｣



『あ"？』



マイキー｢それよりさ 話があるんだけど｣



『んだよ』



マイキー｢腕 何したの｣



A姉の腕には包帯が巻かれていた
気づいていたけど、あえて言わなかった



『あ？ あー...喧嘩でナイフ使ってきた奴いてさ かすっただけだから平気だよ』



真一郎｢本当か？｣



『ほんとだよ』



いきなり始められた話に元々この家に居た人達はびっくりしている



イザナ｢傷口見せてよ｣



『お前らは何を疑ってんだよ なんもないって』



マイキー｢...手首 切ってんだろ｣



この部屋にいる兄達以外は目を見開いた もちろん私も含めて



一虎｢...リスカしてんの？｣



マイキー｢零愛(レイア)はそんな事望んでな...『うっせぇな お前らに零愛の事言われる筋合いはねぇんだよ』



『帰れ』



A姉は今まで見たことないほど怒っていて、声はとても冷たかった



座っていたがすぐに立ち上がり扉の近くに立っていた私に近づいてきた



『ごめんな エマ 空気悪くして』



それだけ言うとすっと通り過ぎて廊下に出て家を出ようとする



千冬｢ちょっ...Aさん！｣



千冬はA姉を追いかけて手を掴んだ



だがA姉はその手を振り払い



『わりぃ 千冬 1人にしてくれ』



玄関にかけられた鍵を2つ取り玄関を開け勢いよく閉めて行ってしまった



その数分後にはA姉のバイクの音がした

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