ボナペティ！【ALL】 (ページ46)

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☆ ページ46

抱きしめてた背中を、首の後ろに流して、そこにあるだろうファスナーをゆっくりと引き下ろした。

『えっ』

慌てたAに、

「ちょっとだけ」

って嗚咽の中から声出して。

ちょっと強引に両肩から袖引き下ろして、ブラのホック外して剥き出しにしたその胸に、直に耳押し付けた。

俺と同じくらい早い鼓動が、確かに鼓膜を打ってきて、そのことにただ安堵して、深い溜め息に近い吐息を吐きながら、ぎゅうっと抱きしめた。

Aは大丈夫。

でも今、

俺が大丈夫じゃない。

そのまま両手を腰に落として、

『グク！ちょっと、待って…』

Aが焦った感じで俺の肩を押したけど、俺は子供みたいに首振って、自分のズボンのベルトとかそういうのとったり下げたり、ものすごく性急に色んなこと投げやって。

俺の長くなった前髪の合間から、ちらっとその顔みたら、泣きそうな顔で俺を見上げてた。

俺はその目を見返しながら、酷いことをこれからしてしまうんだろうなって思いつつ、そっとその頬を撫でた。

「入りたい。今。Aの中に、帰りたい」

「お願い」

脊髄からそのまま吐き出された言葉は、Aの唇にぶつかって、そのままゆっくり飲み込まれていった。