ソクジンと魔法のランプ ページ4
【 また会えた日に 】
彼女とさよならをした後、ランプ内側からほのかに光り始め、輪郭を溶かすように強く光ったかと思ったら、パァンとクラッカーみたいな音たてて弾けて消えた。
「演出、凝ってるな」
誰もいない部屋で一人突っ込む俺。
明日もし、Aが来たら教えてあげよう。
君、最初から最後までまるでディズニーの登場人物みたいだったよって。
でも、翌日、彼女はドアを叩かなかった。
サウジアラビアから出国して、ソウルに帰って、ツアーのファイナルを終えても、まだ俺のところに来なかった。
あれ?おかしいな?
て思いつつ、なんかどっか未来の先で、トラブルでもあったのかなーとか気楽に考えてた。
Aが来るこ来ないの関係なく、まあ仕事は忙しいし、毎日楽しかったんだけど、俺は正直。
ちょっとイライラし始めてた。
明日、来るって言ってたじゃん。
時間軸選びたい放題だって、なら間違えようがないだろうに。
なんで、来ないの。
彼女の仕事はランプの魔神だ。
呼び出される人間はランダムで、数に限りがないのはわかってる。
俺よりも誰かいい奴に、
出逢いでもした?
て言うか、こんな変な嫉妬の仕方、ないでしょ普通。
よくわからないけど不快感と、疑念と、裏切られたような気持ちで、すっきりしないったらありゃしない。
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作者名:フネ55 | 作成日時:2023年1月28日 22時