ボナペティ！【ALL】 (ページ26)

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YG「あー、これ、同じものあったの？」

お風呂上がって、私が用意した食卓でユンギはちゃんと、最初にプレゼントを開けてくれた。

二つある内の一つは、作業用の37鍵盤のミニシンセサイザー。

使ってたものが壊れたって言ってたけど、使い慣れた型番欲しいってずっと言ってたやつ。

『楽器屋ですよ？楽器探すのに不可能はございませんよ』

えっへん、と胸をはると、

YG「あー、えらい」

って頭撫でられた。

てっぺんから肩の方にかけて撫で下ろす感じで触れてくる心地よくて一瞬目を閉じたけど、私は不意に気付いてはっとする。

えらいって何。

彼女からのプレゼントに、そのねぎらいはおかしくない？

普通嬉しいとか、ありがとうとか、そんなんじゃない？

『ちょい待って、最近その接触多いけど、ユンギひょっとして私のことちょっと見下してない？』

YG「馬鹿かもしれないって思ってるけど、見下してはいない」

『馬鹿かもぉ！？聞き捨てなりませんね！なんでそんなこと考えてんの！』

YG「ごめんって。今そう思い始めたんじゃなくて、ちょっと前から思ってたから許して」

どこをどう許せと。

まさかメロメロになってる私を馬鹿だと思われてるとは思わなくて、これはどう挽回すべきか悩んでたら、ユンギがもう一つのプレゼントを手に取った。

あっ、今このタイミングではちょっと開けて欲しくないって思って、私はとっさにそのプレゼントを両手で掴んで、胸に抱きしめた。

『こっちは、ご飯食べてからにしよ？』

YG「？何、別にいいじゃん。今見せてよ」

『スープ！温め直したし、温かい内に食べようよ』

YG「そこまで言うほど空腹じゃないから、プレゼント先にするって。Aが用意してくれたの、嬉しいじゃん。見せてよ」

『今そこで嬉しいって言うのか…！やるじゃん…！』

キュンした。

YG「何。良いから。ほら貸して」