君が好きだと泣いたから。

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風磨side.




放課後、
健人と2人で靴箱に立つ。



健人 「遅いね。」

風磨 「今週、掃除当番らしいから。」



少し話していた時、


A 「風磨くんっ。」

階段から降りてきた君がやってくる。


健人 「俺もいますよー！」

君がそう言う健人を見ては笑う。









・









俺は変わりたくない、このままでいいのに。



A 「待たせてごめんね…」

申し訳なさそうな君の後ろ、
靴箱に隠れているようで隠れてない…


A 「用事があって、一緒に帰れなくなって。」

君の後ろにあいつがいる。









・









健人 「えぇ、Aちゃん居残り？」

A 「先生に作業頼まれちゃって。」

笑っていう君。






A 「だから先に帰って…」

まだ言いかけた君の言葉を聞かずに、

風磨 「そいつと居残り？」

君の後ろを見つめたまま、
そう言った俺を見て、君も振り向く。







A 「あ、うん。佐藤くんと日直で。」

俺の声に気づいたのか、
靴箱の陰から出てきたあいつが君を呼ぶ。



勝利 「先生待ってるよ。」


君が頷いて、
俺に手を振って背を向ける。









・









なんかあいつは嫌だ。

君のそばにいてほしくないと、
心の中で思っては、
何も言えずに2人の背中を見送った。





・

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