Fear (ページ31)

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頼むから、そう言って慎太郎は頭を下げた

北「ごめん顔上げて、慎太郎」

慎「お願い、だから、」

北「何もしない。」

慎太郎の懇願の言葉を遮って言葉を紡ぐ

北「俺は、もう、何もしない。

するつもりもない。

寧ろ、ごめん。」

立ち上がり頭をさげる

北「もう、しないから。

だから、

…Aを、守らせて欲しい。」

頭に浮かぶのは、

俺の前で苦しむ君。

泣きじゃくる君。

弱さを見せる君。

……無防備な笑顔の君。

慎「ちょ、北斗、座って。」

慎太郎に促され腰を下ろす

北「俺の目的とかは、

ごめん…今は上手く話せないし、

全てがちゃんと片付いてから、

慎太郎には話したいと思う。

だけど、今は、俺はAを守りたい。

…幸せにしたいんだよ。」

慎「北斗…。」

北「お願いします、

アイツの隣に居させてください。」

座りながらだけど、頭を下げる

これは俺の本心

あのとき気づいてしまった

俺には、もう復讐なんて

無理だ。

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