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23. ページ24
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彼女の言う通り
彼女の部屋には盗聴器が仕掛けられていて
プロの業者に頼んでひとつ残らず
処分してもらった
盗聴器を片付けると、
封筒はピタリと来なくなった
なぜ、一体誰が？
樹の仕業じゃないとしたら？
他にAを目障りに思う人物が存在するというのだろうか
……そういえば、樹はなんで彼女を消したいんだ？
考えたことすらなかった
あの異常な情報量に
その正確さ
樹の後ろには、想像よりもっと大きい存在が隠れている…？
だとしたら
俺の目の前で笑う彼女は一体、何者なんだ？
そんな大きい存在に狙われるなんて
大学の授業を受けながら
思考に耽ける
樹は他の案件が忙しいとかで
最近はまったく指示や情報を送ってこない
樹の指示通り動くだけの自分は
とりあえず日々を消費することしかできない
窓から吹く心地よい風に
揺られるカーテンをぼうっと見つめる
そういえば、俺はなんで彼女に固執してんだっけ。
なんて一瞬でも思ったときから
この物語は悲劇に向かいはじめるんだ
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作者名：朔 | 作成日時：2020年5月9日 13時
