Fear (ページ26)

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Juri生きてる?

平日のバイト終わり、
寝ようとしていたところ

スマホにメッセージが表示され
画面が明るくなったと思うと

すぐに着信

「もしもし？」

樹『よっ。ひさびさ』

「１ヶ月ぶりくらいじゃない」

樹『ちょっとね、他の案件が立て込んでて

ごめん、ごめん。

って、ちょっ、きょも！
電話してんだから入ってこないで！』

電話越しに知らない人間の声が聞こえる

遠いため会話までは聞こえない

しばらくすると樹が電話にもどってきた

樹『ごめん、ごめん、ちょっと邪魔されたわ。』

北「友達？」

樹『ん、まぁー…そんなとこ。』

珍しく言葉を濁す樹に違和感を覚えていると、樹は本題を切り出した

樹『今度ね、位置情報送るけど。

ここに伊藤A連れてきてほしいんだわ。』

今までとは打って変わった種類の指示だった

前までは情報が送られてきて、

行動は俺任せ、たまに樹の提案

って感じだったのに

樹『この近くまで連れてくれば、いいから。

あ、あとね。

これしたら北斗の役割は終わり。』

北「は？」

『もうここからは、俺らの仕事ってこと。

言わなくても、…分かるでしょ？』

わざと低くした樹の声に悪寒を覚える

つまりそれは、

北「これが

終わったら、

Aは、その…、し、」

ツーツー

俺の言葉の途中で切られた電話に

自分の予想は間違いじゃないと確信する

追加メッセージに表示された位置情報と日付が

それを物語っていた

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