29話 ページ29
帰り道、電車に揺られながら考えていた
唇に軽く触れる程度のキス
きっと挨拶感覚でしたのだろうけど
私の心臓は思い出すたび速くなってる
これは多分
私は押しに弱いのかもしれない
こっちからする分には何ともないんだから
きっとそうだ
そんな事を考えている内に家についた
A「たーだーいまー。」
母「おかえりー、今日は早かったのね」
リビングに行くと台所で晩ご飯を作り終えタオルで手を拭きながら母は言った
A「うん、昨日は木兎が部活終わるの待ってたから遅くなっただけ。」
すると、私が帰ってきてもおかえりの一言も無かった妹が首が曲がるんじゃないかと言う勢いで振り向き
妹「木兎って誰!?」
おかえり言えよ、お前。
母「それ、お母さんも気になってたの!男の子よね?ディ○ニー行った相手もその子でしょ?!」
妹「え!うそ!お姉ちゃんいつの間に?!」
母「服もすっごい悩んでて〜」
妹「えー!?!あの まあ、何でもいいやってすぐ割り切る面倒くさがりんピックの代表選手が!?」
A「オイ」
言わせておけば言いたい放題だなこいつら
浄水をコップに入れ飲み干すと
2人が目をキラキラさせながら見てきていた
妹「で、どういう関係なの?」
A「関係ないでしょ、聞いてもつまんないよ」
母「えー!お父さんには言わないから!お願い〜!」
A「…」
面倒くさい。
妹「おーーねーーちゃーんお願い〜ききたい〜!」
ご飯をよそって椅子に座るや否や
妹が左腕を両手で掴み揺すってきて
正直めちゃくちゃウザい。
A「聞きたくば、代償を払いたまへ。」
妹「なにそれ!けちー!」
母「けちー!」
A「等価交換です。ごちゃごちゃ言わず、お前らのアイスよこせ。」
母妹「もーしょーがないなー。」
マジか、どんだけ聞きたいんだよ
味噌汁をすすって飲み込んだ後
私は2人に木兎との話をした
159人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:M子 | 作成日時:2020年2月27日 13時