26話 ページ26
A「ごめん、もう話さないから。安心して」
いつものように木兎の欲しい答えを出す
木兎「……ならいーんだ!」
すまん、山本君
これが最善なんだ
木葉小見「……」
A「帰ろ、木兎。」
木兎「おーう!じゃあな木葉!こみやん!」
小見「俺、木兎のあんな顔初めて見た。」
木葉「…」
木兎が道路側を歩いて私は半歩後ろに歩いて
木兎「なあ、手繋いでよ」
A「うん」
握った木兎の手はゴツゴツしてて大きくて暖かい
男の子なんだよなぁ
木兎「♪〜」
口笛を吹きながら歩く木兎と私のスピードが
少しズレていた
自分の気持ちと照らし合わせては
違うと言い聞かせる
A「身長伸びたよね!」
木兎「やっぱそー思う?!」
A「なんかガタイも良くなってるし、プロレスラーになるの?」
冗談っぽく言ったらワハッて大きな口で笑うから
つられて笑った
木兎「Aは髪伸びたよな」
A「確かに、木兎は短い方が好き?」
そう言うと手を口元に当てて悩んで
木兎「どっちも好き!」
って言う
どんな返事が返ってくるのか
普段の彼はとても分かりやすい
A「ははっやっぱり(笑)」
バレーしてた頃は邪魔だったから短くしてたけど
今はそうじゃない
まあ、短い方が好きってんならそうするけど
木兎「まあ、でも…前より可愛い」
A「!!」
予想外
A「じゃあこれからもっと可愛くなるよ?」
木兎「それは困る!」
ぎゅっと手を握って離さないように
離れていってしまわないように
木兎の欲しいものは全部あげる
求めるもの全て
_______________________
山本「神崎さん、昨日はその…」
A「…」
昼休み、
今私は購買でクリームコロッケパンを買っている
これがまた美味いんです
山本君とは目も口もきかないって約束したから
無視していつもの階段に行く
山本「…なんで木兎の言う事聞いてんの!弱みでも握られて…んじゃ」
弱み?そんなんじゃない
"木兎の為" に私の "全部" を捧げてるだけ
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作者名:M子 | 作成日時:2020年2月27日 13時