1話 えーと？誰だっけ？ ページ1
【丑三中学校】
「まだまだ！！！もっとペースアゲてこーぜ！！！」
【ハァ、アイツほんと疲れる。】
【気合入りすぎ】 【しんど…】
【誰もがお前みたいにガムシャラに出来るわけねぇだろ】
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
夢中になる事は駄目な事？
"楽しい" にガムシャラに向かうのは
木兎「ｽｩｩｩ………ハー！！！」
大きく深呼吸をし
部活終わりのサーブ練
ほんとはスパイク打ちたいけど
誰も上げてくれないから
サーブ練習してるんだけどッ！
日に日にサーブの精度が上がってってるのが分かる
床についた汗
籠いっぱいのボールを
打ちきると拾いに行っては打つ
A「もう、みんな帰ってるよ。」
扉にもたれかかって言ったその女の子は
女バレのえーーーっと…誰だっけ？
木兎「知ってる！でも俺は練習したいからしてる！」
A「……トス上げようか？」
木兎「！！！！いいの！！？」
A「いいよ、暇だし。どうせ上げてくれる人いないんでしょ？」
木兎「フグッッ…！！トゲトゲシイヨ！？」
せっかく上げてくれると言われたので
ちょっとだけ付き合って貰いました
木兎「フゥ…エッッもうこんな時間！？」
スパイク打つのが楽しくて時間があっという間に過ぎた事に今気づいたんだけど！！
バッとトッサにあの子を見た
嫌そうな顔してるかななんてそんな事を思ってしまう
A「あぁ、本当だ。もうこんな時間。」
木兎「じっ…」見つめる
A「なに？？」
木兎「…嫌じゃなかった？よく言われるだよね一緒に練習するの疲れるって」
ヘラッと笑いながら言ったけど
俺なんでこんな事この子に言ってんだろ
ホラ！ちょっと困ってんじゃん！ナニ言ってんの！
A「……なんで？嫌じゃないよ？君のバレーを見ていると楽しい。
それに "頑張る“ は疲れるよ
でもその先には輝かしい何かがあるかも知れない
だからみんな頑張るんじゃないの？？？」
当たり前だろと言いたげな顔で言うこの子に
心が惹かれた
木兎「…！なるほど…！！」
A「1人で頑張るのは疲れるけどみんなで頑張るのは楽しいよ。きっと。
だからこれからは私が付き合うよ…」
木兎「！！！！お！俺も好き！！！」ドキドキ
A「？？？(ナニガ？バレー？)」
木兎「良かった〜！お前も同じ気持ちだったんだな！！！」
好き
好き
好き
木兎「ニッ…！」笑う
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作者名：M子 | 作成日時：2020年2月27日 13時
