水の中の花火2 (ページ5)

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46：確証のない未来ページ5

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それから何度も2人で噛み締めるように
名前を呼び合った。

「Aちゃんの柔らかい手も、綺麗な声も、
眠たくなると甘えるくせも
全部可愛くて愛おしくて、大好きだよ」

うんと相槌を打って、
泣いてることは何とかバレないようにしたのに
ジミンさんは「泣かないで」って
困ったように笑う。

「Aちゃんが泣いたら
僕、今すぐに抱きしめに行きたくなるから」

声を押し殺すのと同時に、
会いに来て、なんてわがままも
私の心の奥底にしまう。

会いたいよ、ジミンさん。
今すぐ抱きしめて、
私の目を見て私の名前を呼んで
愛してるってそう呟いてほしい。

「今から、酷いこと言うね」

泣いてばかりで何も話せない私に
ジミンさんは優しい声に似合わない言葉を吐いた。

「僕以外の男、好きにならないで」

それは、
ジミンさんが私に言う、最後のわがまま。

「もっと胸を張って、
世界中から君を守れるようになったら
必ず迎えに行くから。」

「僕のこと、待っててほしい」

絶対なんて、永遠なんて、
確証がないものを信じるのは、怖い。

だけど、そんなことは今どうだっていい。

「ジミンさん、ずっと愛してます」

いつだって私を照らしてくれるのは
ジミンさんだから。

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